新築戸建ての人気オプション工事ランキングで第3位(SUUMO調べ)にランクインしている床暖房ですが、床暖房の設置費用はいくらぐらいかご存知でしょうか?
床暖房をつける広さ・種類・つける時期によって費用は大きく変わるので要注意です。
新築戸建ての購入を考える際に床暖房を設置したいと考えたことがあるのではないのでしょうか?
今回は、床暖房の設置費用の相場及び床暖房の種類(電気・ガス)どちらがコスパが高いかについて解説していきたいと思います。
ココに注意
今回お伝えする床暖房の相場は、建物建築時に設置する費用になります。
建築後に床暖房を設置すると、施工方法によっては建築時の1.5倍以上の施工費がかかりますので、これから住宅を建てる人は上棟時までに床暖房の設置の有無を決めるようにしましょう。
Contents
新築戸建ての床暖房のオプション工事の相場はいくら?
電気式は6畳✕2回路の相場が30万~40万
床暖房には2種類あり、電気とガス式の施工費は電気タイプの方が安くなります。
私が住宅営業マン時代に電気式の床暖房を6帖用×2回路(計12帖)ようで30万円~40万円費用がかかりました。
ちなみに前の会社でよく利用していた床暖房の品番はアルシステムのプリマヴェーラです。電気床暖房ではかなり有名なメーカーですね。
正規価格で6帖用で189,600円(税別)ですが、メーカー正規の値段ではなく70%程度で購入します。
189,600円×70%×2回路×税=286,675円に施工費プラス5万程度の33万円程度
使用するメーカーによって費用が変わりますが、2回路で40万円以上を超える場合は、使用するメーカーの製品が高いか、利益をだいぶ乗せられている可能性があります。
→床暖房はあとから設置できる?建築後のリフォーム費用と2つの注意点
ガス式は8畳用で50万~60万円程度が相場
ガス式の温水マットは電気タイプの床暖房と商品代金は変わらないものの、ガスで水を温めるために電気タイプの床暖房にはない、ヒートポンプも購入することになります。
LDKの床下に温水を通すための配管工事の施工がものすごく大変なうえ、10帖のガス式床暖房を取り付ける際は70万~80万円ぐらいします。
電気・ガスのオプション工事費用では電気の方に軍配が上がります。
床暖房のランニングコストで比較するとどっちがお得?
アルシステムのブリマウェーラの8帖用の月々の電気料金が月々2,352円と歌っておりますが、よーく計算方法をチェックすると、レベル1(最弱)運転での使用方法になる為、これでは全然床下が暖まりません。ブリマウェーラはMAXで運転するのが普通です。
すると2,352円というのは安すぎるので、マックスで毎日8時間使用した場合、上記の倍の電気料金がかかるとして見積もりをすると約月々4,700円程度になります。
下記が各畳数よるMAX8時間運転の月々の電気代の参考です。
畳数 | 月々の電気代 | |||
---|---|---|---|---|
6帖 | 3,520円 | |||
8帖 | 4,700円 | |||
10帖 | 5,875円 | |||
12帖 | 7,050円 |
レベル1運転とMAXを2倍として計算している為、もう少し安いかもしれません。参考までに
一方のガスの床暖房は電気に比べてガス料金がかなり安いです。以下大東ガスの床暖房8帖用の計算式を引用します。
●燃料費 (都市ガスの場合)
60.0(W/m2)×8(畳)×1.65(m2/畳)×8(h/日)×30(日/月)×12.5(円/kWh)/ 0.8×(1-0.20)×1000=3,713(円/月)出典:大東ガス・床暖房
これを畳数に割り戻しして月々のガス料金を算出するとこうなります。
畳数 | 月々のガス料金 | |||
---|---|---|---|---|
6帖 | 2,782円 | |||
8帖 | 3,710円 | |||
10帖 | 4,637円 | |||
12帖 | 5,565円 |
ガスと電気式8帖用で比べて月々約1,000円もガスの方が安いです。年間して12,000円です。
10年間でランニングコストが12万円も変わることから、毎日8時間以上10年間使い続けると、電気式の床暖房の施工費+ランニングコストの総額より安くなると言われております。
8時間毎日10年間も使い続けるならって話ですが・・・
あとガスの方が床下を温める時間が短いです。
朝・夜だけの短い時間だけであれば電気式、1日中使うのであれば、コストが安いガス式がオススメ
ガス式が優れているのは長時間利用しても、ガス料金が安いというところにあります。
専業主婦の方や、子育てで一日中家にいるという方は、ガス式の床暖房を利用したほうがランニングコスト的にも安く済みます。
しかもガス式の方が電気式に比べて暖まるスピードが格段に速いです。
一方、電気式をおすすめする人は、初期費用を抑えたい方及び日中仕事で家にいる時間が短い方向けのの商品だといえます。
電気式の床暖房は床下を温めるのが遅いという弱点がありますが、朝利用したいのであれば、予約機能を上手に利用し起きる1時間前から床下を温めるようにタイマーを設置しておけば、起きた時には床下が冷えているということを防ぐことができます。
全室床暖房を設置している注文住宅は一条工務店です。下記記事にて一条工務店の全室床暖房の体験談をご紹介しております。
ガス式の故障は要注意!漏水によるアフターサービスは対象外の会社もある。(ガス式は施工不可もある)
ガス式床暖房は、施工費が高いもののランニングコストが安く、床下を温める時間が電気式に比べて短いというメリットがあります。
が!?
ガス式床暖房は施工する会社に取り扱い不可だったり、アフターサービスが対象外の会社もあるので要注意です。
ちなみに私の働いていた会社ではアフターサービスNGでした。
ガス式の床暖房の最大のリスクは、温水パイプが破損した際の漏水です。
温水を利用して温めるガス式は、床下のパイプが破損すればそのパイプを伝っていた温水は床下の構造部分を濡らしてしまうことになります。
その結果、構造にカビが生じたり、最悪は腐食の原因になったりするのです。
この漏水ですが、住宅販売の品確法(構造躯体・防水)などに含まれないわけですよ。
雨などや施工不良による漏水ではなく、温水パイプの経年劣化による漏水なので・・・責任はメーカーになるかと。
これらのリスクを恐れるハウスメーカー・建売業者は少なくありません。
よって設置不可の会社もあれば、温水パイプ破損によるアフターサービスはお受けできないなど条件ありでの施工になることも少なくないということを知ってもらえればと思います。
ガス式の床暖房の設置の際に条件などを確認しておくのがベストです。
まとめ
ココがポイント
☑新築戸建ての床暖房設置費用の相場は、電気式が30万円~40万(12帖)。ガス式が8帖用で50万~60万円と設置費用はガス式の方が高い。
☑電気・ガスのランニングコストはガスの方が月々1,000円程度安い。長時間使用するのであれば、10年後には電気の設置費用+ランニングコストの総額よりもガスの方が安くなる。長時間使用する人はガスがオススメ。
☑ガス式の床暖房の最大のリスクは、温水パイプ破損による漏水にある。施工会社によっては施工不可・アフターサービスNGの会社もあるので、ガス式の床暖房を設置する際は、施工会社の条件を確認しておくのがベスト
床暖房の電気・ガスの費用などを比較してみましたがいかがだったでしょうか?
ガス式は破損時による漏水リスクはあるものの、ガス式の方が人気が高いです。やはり暖まる時間が早く、電気式よりも暖かいという理由が挙げられます。
注文住宅を建てる人は、ガス式を選ぶ際は、初期費用の高さや、破損リスクなどを踏まえて検討してもらえればと思います。
この記事が参考になればうれしいです。
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