35年全期間固定金利と言うことで、フラット35はかなり人気のある商品です。
フラット35は「フラット35の審査基準が甘いのは本当?都市銀行と比較して審査が甘い4つの理由」でご紹介しておりますが、審査金利が低い、正社員じゃなくても借入できるという理由から一般的には審査が甘いと言われております。
しかし、ここ最近のフラット35は、都市銀行以上によく分からない理由で本審査が落とされたりすることも有り、フラット35が審査が甘いという時代は終わりを迎えつつあります。
現に私も不動産営業マン時代で年間6件以上のローン解約手続き(すべてフラット)を行ってきました。
私はあまりにもローン解約が多すぎるので、フラット35が落とされる理由を知り合いの銀行員・ほかの不動産営業マン(仲介さん)などにいろいろ調査したことがあります。
その結果、フラット35の本審査が落とされる理由は最低でも7つはあると言うことです。そしてフラット35の本審査が落ちた人が次に取るべき一手も3つあると言うこと。
今回は、フラット35の本審査が落ちた方向けに、本審査がNGだった7つの理由と次の一手を具体的にご紹介させて頂きます。
事前審査が通ったのになぜ!?って思っている方は「フラット35の事前審査は必要ない?事前審査が通っても本審査で落とされる3つの理由」をご覧ください。
フラット35で事前審査を行う事はいかに意味の無い事だと言うことがご理解頂けるかと思います。
フラット35の本審査が落ちた理由7選とは
返済比率がギリギリだった。(携帯料金を入れたらアウト)
フラット35の事前審査を行う場合、担当窓口での計算は、年収に対して月々の返済額+借金返済額で返済比率を算出しております。
年収400万円以上であれば35%までみれますから、年収400万円で、2018年団信込み35年の1.39%で借り入れすると3,870万円まで借り入れする事ができるわけです。
仮にその金額で本審査を行った場合、多くの場合は落とされます。
理由は返済比率が34%以上超えると、携帯代の割賦払いの分月々2,000円程度のお金を借金返済額に加えられてしまうからです。
→携帯電話の支払い遅れが命取り?住宅ローンと携帯代の滞納リスクを元プロが解説します。
その結果、事前審査と同様に借入れの審査を行った場合、借金がなくても携帯代が借金と見なされて、返済比率オーバーによりNG回答になります。
ここで減額回答であれば、まだ可能性があるのですが、減額回答ではなく取り扱い不可の場合は、ほかの理由が考えられます。
新たな借り入れが見つかった(CIC以外の個人情報開示)
事前審査の段階で銀行のCICによる個人情報開示を行ってなにもなかった場合、借入額と返済比率の机上の計算上問題が無ければ留保になります。
事前審査後に、住宅支援機構による本審査を行った際に、銀行の事前審査では調べなかったJICC・JBAで借り入れが見つかった場合はかなり厳しいです。
特にJICC(全国銀行個人信用センター)に借入れの情報が載ってたらもう一発アウトです。
JICCに載る情報というのは主にアコム・モビットなどの消費者金融で借り入れしたときに掲載される情報です。
金利3%以上の消費者金融で借りている人に、何千万円も貸すと思います?
あなたが貸し出しする立場になれば貸さないはず。
世間ではこういうのをおまとめローンなどで貸し出ししなければいけない案件です。フラット35では厳しい案件です。
勤続先が確認できない・粉飾決算をしていたケース。
自営業の方で、粉飾決算(赤字を黒字に見せる)方が過去に私の経験で1度だけありました。当然ですが、信金・フラットどちらもNGです。
同時に会社として登記はしてある物の自宅を仕事場にして居るため、本審査時に勤続先を確認できないケースもありました。
アルヒの担当者と話していたんですけど、このパターンは同族会社に多いですよ~~って。
当然存続しているかどうか分かりませんから、非承認にするしかありません。
住宅ローン本審査の在籍確認はいつやる?勤務先の主な確認方法を解説
担保評価が借入金に対して低い。
フラット35で落ちる最大の原因はコレ。都市銀行や地銀よりも担保評価をかなり厳しく見がちです。
仲介会社がローン非承認で、売主の私が銀行の担当者に聞いたところ・・・担保評価が低かったと。
元々フラット35自体の商品は、物件価格の9割までしか融資されません。
よって担保評価も厳しめになります。(業者の利益分は出さないよって考えかも)
都市銀行や地銀の担保評価は、物件価格までは見てくれるので、その点ではフラット35は都市銀行・地銀よりも厳しいです。
残りの1割は各銀行のパッケージ商品になるため、住宅支援機構としてみれば、パッケージ商品を使わない人に貸し出しをしたいわけ何ですね。(1割自己資金を持っている人の方が完済してくれる可能性が高いから)
銀行の担当者が悪い。ほかの銀行で審査したら通ったケースもある。
コレはツイッターや銀行員から聞いた話ですが、フラット35を利用する銀行によって、住宅支援機構の基準が異なると言うことがあるようです。
あまり知られていませんが、住宅ローン「フラット35」は金融機関により、受付基準がちがいます。例えば、みずほ銀行では受付不可として門前払いされた案件でも、クレディセゾンなら審査に通るということがあります。
— リカ@金貸し (@tokyo_fudo) August 27, 2018
これは事実です。本業で金貸しをやっている方がいうぐらいですから。
私の体験でも同じ物件なのに優良住宅ローンでNGで、アルヒで本審査承認をして決済したことがあります。
おそらく住宅支援機構内と銀行の基準というのがあるのでしょう。
次は担当者も結構大きいんですよ。
正直なところ、「住宅ローンの審査に通るか、通らないか」というのは、担当者の能力にもよります。どの世界にもデキる営業マンと、デキない営業マンがいるように、金貸しの世界でも同じ。デキる営業マンは、審査を通す腕をもっています。
— リカ@金貸し (@tokyo_fudo) August 28, 2018
銀行営業マンが借りてくれる人の返済能力・アピールポイントをしっかり伝えないと、住宅支援機構も貸してくれません。銀行の営業マンは住宅支援機構とあなたの架け橋になります。
年収が右肩上がり、借金があっても来年返済できるなどの細かいことも銀行員にしっかり伝えた方が良いでしょう。できる方であれば通してくれます。
ローン審査時の住民票の住所と、購入物件が遠い場合(結婚しても厳しい)
ローン審査時の住民票と、購入物件が2時間以上離れている場所だった場合、住宅購入ではなく「不動産投資」として見られる可能性があります。
私も過去に名古屋で単身赴任をしている人に埼玉の物件の審査をしたことがありますが、住民票移転はもちろんのこと、いつ戻るのか?異動証明・なぜ埼玉で購入するのかを住宅支援機構に証明したことがあります。
多くの場合は、念書を交わすことになりますが、会社の異動証明などで協力してもらわないと、残念ながら住宅ローンを借りられることは無いでしょう。
仲介業者・売主業者が住宅支援機構でNGの場合
衝撃な事実かも知れませんが、住宅支援機構がNGと定めている会社の物件・仲介会社だった場合は、いくら資金計画を満たしていても審査NGって事があります。
例えば、土地価格が下落しているエリアに新築戸建てを相場を変えずにバンバン建てて居る業者だった場合は、その業者の物件に融資しても担保評価が低いので、融資した額に対して担保割れしてしまいます。その場合はその業者の物件は担保割れするからNGって事もあるそう。
コレが本当ならマジで怖い。
よって、別の物件で本審査が通っても、本命物件でNG物件だったら審査がダメだって事にもなります。
ここ最近は、都市銀行よりフラット35の方が厳しいんじゃないかって個人的には思ってます。
フラット35で落ちた。住宅購入を行う為の次の一手!3選
半年後再審査する。
なぜフラット35に落ちたら半年後に再審査を行うかというと、本審査時に個人信用情報を開示した履歴が半年間残るからです。
登録情報 会社名 株式会社シー・アイ・シー(CIC) 1. 本申込に係る申し込みをした事実 当社が個人信用情報機関に照会した日から6ヶ月間 本契約に係る申込みに関する情報
本人を特定する情報(氏名、生年月日、電話番号および運転免許証等の記号番号、ならびに申込日および申込商品種別等) 照会日から6ヶ月以内出典:ARUHI
CICやJICCは、本審査時に個人情報を開示した履歴が半年間残ります。
落ちてから半年以内に審査をすると、開示した履歴が残っておりますから、以前に審査NGだったことが分かってしまいます。
2回目の審査では前回の本申込がなぜNGだったかという審査を含めて行われることから一般的には不利になると言われます。
当然自己資金が0から2割まで増えたなどのプラス要素があれば良いのですが、何もないというのであれば、半年後に再度調整した方が無難です。
物件と銀行の担当者を変えて再審査する。
上記のフラット35に落ちた理由の中に、物件を所有する業者・銀行の基準・担当者が原因という場合があります。
その場合、別の物件を検討するのであれば、再度フラット35の審査を行うのも有りです。
ほかの物件で本審査が通って、物件変更したら落ちたと言うこともあるように、前の物件がNGでも物件変更したら審査が通ったと言われるのも事実です。
保証会社を通さないプロパーローン(信用貸し)・不動産担保ローンで借入れする。
フラット35がダメであれば、都市銀行などのプロパーローン(信用貸し)か、不動産担保ローン(三井トラスト)などの銀行で借りる方法があります。
頭金は物件価格の1割~2割は必要ですが、フラット35のように住宅支援機構や、通常ローンの保証会社を通さずに審査ができますので、不動産の担保や借入人の信用力があれば、希望金額まで融資してくれるのです。
しかも不動産担保ローンであれば、個人の信用力はほぼ無視に近いので、個人ブラックの方でも借入れできる可能性があります。
ただしプロパーローンや不動産担保ローンは金利が3%前後と非常に高く、5年以内に借り換えするぞ!という意思がない限りは選択肢に入れることをオススメしません。
今回は以上です。
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