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地震に強いツーバイフォーが日本で流行らないデメリット5選と理由

投稿日:2018年9月13日 更新日:

北米から伝わってきたツーバイフォー工法【2×4】は、日本の伝統工法である在来工法【軸組工法ともいう】よりも耐震性が1.25倍高いといわれており、地震に非常に強い工法だといわれております。

ここ最近の大地震が続いていることから、ツーバイフォー工法で家を建てたいと思う人も多いはず・・

そんな地震に強いツーバイフォー工法ですが、地震大国日本においてすべての住宅がツーバイフォー工法かというと、実は日本の全体の住宅においては全体の約1割程度しかツーバイフォー工法を採用されてないことがわかりました。

 

(図)戸建住宅の工法による内訳/住宅を建てる場合に選びたい工法

出典:http://saiyo.ichijo.co.jp/p/field/gyokai.html

 

ツーバイフォーよりも耐震性が劣るといわれている在来工法が日本の約7割以上の住宅を占めており、地震大国日本では矛盾していると思われても不思議ではありません。

しかし、ツーバイフォー工法が流行らないのにはしっかりとした理由があります。結論から言うと、アメリカでできたツーバイフォー工法は日本の気候・土地活用などの状況にマッチしないというのが理由です。

相性でいうと最悪なんですね。

家を買うのに知らないのは恥ずかしい?ツーバイフォー工法のメリット5選でメリットをご紹介しておりますが、今回はツーバイフォー工法のデメリットについてご紹介させていただきます。

 

ツーバイフォーのデメリット5選

ツーバイフォーの建築方法と世界平均雨量の2倍を誇る日本では相性最悪

 

世界雨量ランキング13位を誇り、世界平均の2倍の量の雨が降る日本ですが、雨がツーバイフォー工法のデメリットに大きく関係してくるのには、ツーバイフォー工法のその建築工程に弱点があります。

ココがダメ

1.基礎を作り、床の土台を作る。

2.床の土台ができたら、1階の壁を作る。

3.1階の壁が出来たら、2階の床部分を作る。

4.2階の床部分ができたら、2階の壁を作る。

5.2階の壁部分が出来たら、ようやく屋根を取り付ける。

ものすごくざっくりした説明ですが、この工程の説明で一番伝えたかったところは、ツーバイフォー工法は下から上へと作り上げていく建築工程だということを伝えたかったことにあります。

一見、当たり前だと思われがちですが、この工程の弱点は、建築中による雨が降ってきた時です。

 

仮に1階部分を作っていた時に、雨が降ってきた場合、2階の床をつけたとしても今度は2階の床部分が雨に濡れてしまいます。

一般的にはブルーシートでかぶせて工事をするのですが、ブルーシートで降った雨をすべてすべて防ぎきるというのは無理な話で合って、木材が雨に濡れるのは必然です。

その結果、雨に濡れた木材が水分が入ったことで、木材が伸縮したりしてひずみが生じたり、最悪は腐食の原因にもなりかねます。

 

ツーバイフォー工法のデメリットは屋根から作れないってこと。

 

一方の在来工法は土台ができたら一瞬で屋根を作り上げます。1日で屋根ができ、そのあとに壁をつけていくのです。

在来工法は日本で生まれた工法なので、雨大国日本において雨対策が考えられた工法です。

それに比べてツーバイフォーは雨が日本よりも降らないアメリカで生まれた工法ですから、木材が雨に濡れる対策をあまり考えていない工法だといえます。

その結果、木材に大敵である雨に濡れやすいというのが1つのデメリットになります。

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気密性が高いゆえの結露が生じやすい

 

ツーバイフォーのメリットとして、気密性が高いことから防音効果が期待できるというメリットがありますが、逆を言えば、気密性が高いことから、室内の温かい空気が外に漏れにくいということから、外との気温差が在来工法に比べて激しく、窓ガラスに結露が生じやすいというデメリットがあります。

放置しておくとカビの原因になりますから、定期的なメンテナンスは必要です。

 

では気密性が高い壁も結露しやすいのかと心配されるかと思いますが、一般財団法人日本ツーバイフォー建築協会によると、ツーバイフォーの考え方は、壁の中に空気(風)や水を一切入れないという考えなので、温かい風と冷たい風がぶつかってできる結露は、壁の中に風を通さないツーバイフォーには無縁となりますので、壁の中の結露の心配はしなくても大丈夫といえるでしょう。

ツーバイフォーの品質は腕の良い職人・経験の浅い職人が建ててもマニュアル化通りに建てれば品質が安定するので、欠陥住宅に関しても在来工法よりは確率が低いといえます。

 

壁全体で支えるツーバイフォーは安易にリフォームができない上、窓が少なくなる

 

ツーバイフォーは壁全体で支える構造の為、壁に穴をあけるなどといったのは言語道断です。

ツーバイフォーには在来工法にはないリフォームのルールが存在し、リフォーム業者が限られてしまいます。

更に、壁にできるだけ穴(窓の空間)を開けず、1つの箱として家を建てるのが理想としている工法の為、リビングに2軒(3.64m)の窓をつけるなんてことはできません。

窓の取り付け方法によっては日当たりが悪くなるでしょう。

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しかし、在来工法は壁ではなく、柱で支える工法なので、一部の耐力壁と呼ばれる壁の部分に穴はあけられないものの、耐力壁に該当しない壁などについては柱を取って壁をぶち抜くことも可能です。

「リフォーム 壁をぶち抜く」の画像検索結果

出典:https://plaza.rakuten.co.jp/babydolllovelove/diary/200712120000/

 

壁をぶち抜いて、2つの部屋を1つの大きい部屋にするってことも在来工法では容易にできます。

日本は子供が独立したら、家を出ていき新しい住まいに住むことから、住む人が減ることで部屋を減らして広く使いたいというニーズが強くあります。

その為、壁をぶち抜けないツーバイフォー工法は、その間取りで永住するということがない限り、リフォームが一般的になってきている日本では相性が悪いといえます。

 

変形字型では建てることができない。

ツーバイフォー工法は箱をイメージして壁を作っていく工法の為、変形字型といわれる斜が強い台形の土地だったり、三角形の土地があったりすると、ツーバイフォー住宅では家を建てるのが難しいです。

よってツーバイフォー工法の家は正方形・長方形などの四角形が原則。

 

一方在来工法は、柱で支える工法の為、壁で支えるツーバイフォー工法よりも小回りが効くため、台形はもちろんの事、三角形の土地でも建築する事が可能だったりします。

日本は外国ほど家の敷地面積が広くなく、東京都内であれば、15坪以下の変形字型に家を建てるってことは決して珍しくありません。

ツーバイフォー工法では建築ができなくても在来工法であれば家を建てることが可能なわけです。

北米で生まれたツーバイフォーは土地が広いということを前提としてできた工法です。東京のように20坪以下が当たり前のような土地に家を建てるための工法ではないってことです。

 

すでに完成されてしまった工法。これ以上進化することはないともいえる。

ツーバイフォーは数百年前に完成された工法として、日本に伝わってきました。完成されている工法言う工法ということは、これ以上大きな進化がないということです。

 

一条工務店では2×6工法という材木のインチ数を買えて耐震性をUPさせた工法がありますが、元々がすごいので、材木を買えただけに過ぎません。

在来工法は、阪神淡路大震災で10万棟倒壊していることから、改良が重ねられて、細い柱には細い柱と柱の間に筋交いを通して構造を強くし、更に金物を取り付けるようになってから、ツーバイフォーと引けを取らないぐらいまでの耐震性までUPしたといえます。

日本の伝統工法を発展させようと、大手ハウスメーカーでは開発がどんどん加速してきている為、いつしかツーバイフォーよりも耐震性が高く、防火性も高い在来工法が出来上がる可能性が秘めている可能性があるといえます。

 

まとめ

ココがポイント

☑ツーバイフォーは日本の気候・土地の利用状況にあっていない工法の為、日本の住宅のわずか1割程度しか使用されていない工法。

☑ツーバイフォーの工程では最後に屋根をつける為、建築途中で雨が降ってきた場合は木材が雨に濡れることが避けられない。一方で在来工法はわずか1日で屋根ができることから、雨大国日本に適した工法だといえる。

☑ツーバイフォーは壁全体で支える工法なので、壁をぶち抜いて部屋を広く使うなどのリフォームができない。一方の在来工法は一部の壁以外はぶち抜くことが可能なので、柔軟性のある工法ともいえる。

梅雨の時期である6月に着工すると、建築中に降る雨によって、壁や床の木材が濡れてしまいます。6月頃にツーバイフォーの建築はあまりお勧めはできません。

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