マイホーム購入時に頭金を用意すべきかという疑問を多く持っている方は多いと思いますが、いくら貯金を残すべきかを疑問に思っている人はかなり少ないのではないのでしょうか?
ファイナンシャルプランナーである私から言わせてもらえれば、頭金をいくら入れるかよりも、貯金をいくら残すかを知るほうがとっても大事なことです。
なぜなら、住宅ローンは頭金を使って借入れ額を少なくしても、途中で払えなくなったらOUTだから。
コレにつきます。
その一方で頭金ゼロでも手持ちにお金を持ち、35年間払い続けられる人の方が資金計画的に健全なのです。
今回は、頭金をいくら入れるべきかという疑問に答えつつも、戸建て購入後にいくらの貯金を残すべきかをお伝えしたいと思います。
あなたが担当する住宅営業マンの多くは、物件購入後の生活のことを全く考えておりません。
営業マンからすると家を契約してくれるのであれば、全財産使っても構わないというスタンスが本音です。
そして今回お伝えする額は、【最低限度】のセーフティネットになりますので、必ず上記の金額以上の貯金をして貰えればと思います。
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マイホーム購入後の最低貯金額は、会社員は給料4カ月以上・自営業者は給料6カ月分!
戸建て購入後に貯金0円はいけないことが分かっていただいたかと思いますが、貯金額はいくらとっておく必要があるかというと、会社員であれば最低でも給料4カ月分・自営業者は給料6カ月分になります。
これには理由があり、仮に務めている会社を病気やケガ等の事情により退職した場合、雇用保険上、「自主都合による退社」とみなされます。
自主都合の退社で雇用保険の保険金をハローワークから受給するためには、退職日から待期期間として3カ月間もお金をもらえることができません。
つまり3カ月間は無収入になるわけです。
ここで貯金額をすべて住宅購入に使っていた場合は、消費者金融とかからお金を借りるしかないでしょう。
こうなればもう終わり・・・
住宅ローンの支払いは実質無理で、任意売却案件になります。
これだけは避けなければなりません。
もし、ここで貯金額が給料の4カ月分があれば、4カ月は無収入でも生活することができます。
4カ月目以降は雇用保険の保険金を最低でも3カ月分はもらえることができますので、退職してから7カ月間は無収入でも生活ができる状況になるのです。
7カ月もあれば、病気でもない限り再就職はできるでしょう。
自営業の場合は、雇用保険に加入することができませんので、事業が失敗したら再就職するための準備期間として、最低でも6カ月分の貯金が必要です。
住宅購入に、ほぼ全財産を使用してはいけません。
住宅購入時に住宅ローンをうまく利用して、いかに現金を残しておくことを考えるべきなのです。
逆にこの貯金額もないけど、今すぐ家が欲しいって方は頭金なし&貯金なしによるマイホーム購入成功戦略4選【新築貧乏回避術】を使いつつ、貯金額を貯めることだけにマストしていきましょう。
不動産営業マンの方によっては住宅ローンの審査の承認を得やすくするために、必要以上に頭金を出させる営業マンもいます。
通ればこっちのものですから・・・
そういう人には注意をしてください。
そもそも住宅ローンは大金を長期に借りられる権利でもある。頭金よりもお金を残しておく方が重要!
頭金を入れる事で、住宅ローンの特別金利も貰えるので有利になる事は間違いありません。
しかし、それ以上に重要なのが、家を購入して貯金がいくら残るかのほうがよっぽど大事であり、完済することが最も重要なのです。
頭金を無理に入れすぎた結果、家を購入した後の生活がかなり困難になったなんてことになったら本末転倒です。
例えば貯金がない時に、収入源の方が病気になって、入院する羽目にでもなった場合はどうでしょう?
住宅ローンの金利は頭金をたくさん入れたから安いけど、収入もなく貯金がないので、住宅ローンが払えずに結局売却する羽目になります。
住宅ローンは35年分のローンも組めることから、35年間破産しないための長期戦になります。
借金があることはいけないことだと思って、無理して短期で返済をしようとすると手元に現金が残らず、一時的に大金が必要になったときにキャッシュフロー(お金の流れ)が崩壊し破産します。
住宅購入は短期戦ではなく、長期戦です。
手元に現金は残しておくようにしましょう。
貯金が0円になるぐらいであれば、住宅ローンの金利がたとえ0.1%上がったとしても、すぐに使える現金を残すべきです。
住宅ローンは病気になって仕事を辞めて入院しても払い続けなければなりません。
そのため、収入0になったときのリスクを考えておく必要があります。
病気になったときの対策は病気で住宅ローンが払えない!家を購入後の健康リスクと6つの対策法をご覧ください。
貯金額を残しマイホーム購入時の理想の頭金は?答えは諸経費+半年分の生活費とは別に物件価格の2割
マイホーム購入時の理想の頭金はいくらかという問いに対して、理想の頭金の金額は、半年分の給料+諸経費とは別にして、物件価格の2割の頭金を持っていればベストです。
物件価格の2割以上というのには、借り入れする金利に理由があります。
物件価格の2割以上を持っている人は、銀行にとってお金を貸しても、滞納するリスクが最も低いお客様になります。
多くの銀行からしてみれば、頭金2割以上持っているお客様に住宅ローンを貸したいわけで、金利を下げてでも借りてもらえるように特別金利で借り入れすることができます。
三井住友銀行やりそな銀行では、頭金を持っていない人と持っている人では大体0.05%~0.1%程度の優遇金利が変わってきます。
またアルヒの「スーパーフラット」は、通常のフラット35と比べて、金利優遇が0.1%安い金利で借り入れすることができますが、当然ですが頭金が2割ない人は使用することができません。
頭金が2割以上あれば、借り入れできる金利が0.05%~0.1%程度で安い金利で借り入れできるのが最大のメリットです。
ただ、頭金が物件価格の3割出せるといっても、頭金2割の時の金利優遇と変わらないため、頭金は必要以上に出す必要はありません。
しかも、35年のローンがありますから、一時的感情で無理に意地になって頭金を出すのは辞めましょう。
何にも得が無い上、頭金を出しすぎてしまうと、実は住宅ローン控除を受けるときの還付額が少なくなり、税金の面で損しまいます。
悲壮:手元のお金を減らして、躍起になる繰上げ返済は意外と無駄であり、キャッシュフロー崩壊で危険です
よく固定金利などで、借金は悪!金利が思ったより高いからといって、貯金額を減らして繰上げ返済を頑張ろうとする人がいますが正直オススメしません。
ある日突然、一家の大黒柱が働けなくなったり、誰かが病気になって数百万円の出費が発生した際に、躍起になった繰上げ返済の影響で払えなくなったらどうでしょうか?
困りますよね?
最低でも300万程度は取っておいて、その余剰資金で繰上げ返済を行っていきましょう。
もし固定金利で繰上げ返済を検討しているのであれば、ハッキリ言って勿体ないです。
固定金利のメリットは最初から総額が決まっているというメリットを繰上げ返済でぶっ潰すのと同じ。
それはローンの組み方が間違っている可能性があります。
固定金利のオススメの組み方はコチラ
まとめ:マイホーム購入時の貯金はいくら残すかを考える際は、新生活の生活費が鍵になる。
住宅購入する為に、できるだけお金を借りたくないという気持ちから頭金を多く出しがちになりますが、住宅購入がゴールではありません。
住宅購入後の生活にいくらかかるのかを知り、無収入になったときに1年ぐらい耐えられるぐらい取っておきましょう。
そのためには、新生活後の生活費を最適化する必要があります。
無駄な保険もこの際、掛け金を減らすのも1つの手です!
私個人的に無収入の期間を経験し、貯金額がすり減っていくのは精神的に辛い時期がありました。
しかし、1年あればなんとかなるもの!
死ぬ気で稼ごうとするんです。
生活に支障が出ないレベルの余剰資金を頭金にしましょう。
何度も言うようですがマイホームを購入してゴールではありません。
マイホーム購入後の生活を豊かにするために購入するのです。
家を買うのに頭金1000万円以上は必要?頭金3000万円で購入した体験談から学ぶ頭金の使い方も合せてどうぞ
毎日探しているのに好条件の物件・土地が無いの理由がある!決して表に出ない未公開物件を貰う方法
SUUMOやホームズなどのネットサイトで、毎日物件を探しているけど・・・
「同じ物件ばっかり!」
「物件数が少ない!・良い物件が無いよ・・・」
と悩んでいませんか?
あなたが探している良い条件の物件・土地情報は、不動産業界ならではのある重要なことを無視しているスーモやホームズでもなかなか見つからないのが現状です。
その一方、あなたの知らないところで好条件の未公開物件を検討し、好条件の物件を購入している人を知りたくありませんか?