住宅ローンでフラット35を利用する場合、銀行契約時までに適合証明書が必要になります。
適合証明書というのは、フラット35の融資対象物件が、住宅支援機構が独自に定める建築技術水準が、一定の基準に達している場合に発行される書類になります。
適合証明書が取得できない物件の場合は、フラット35を使用することができません。
さらに言えば、取り方を間違えると売主・仲介会社とトラブルの元になる原因に発展します。
今回はフラット35を利用する方向けに、適合証明書の発行費用の相場と、発行期間に関してお伝えしたいと思います。
高低差が2m以上ある物件や、小屋裏喚起ができない物件は適合証明書が取得できません。ご注意ください。
Contents
前提:フラット35の本申込承認前に適合証明書を発注しないこと・トラブルになります。
フラット35の適合証明書の発行であるトラブルがあります。
本申込前に適合証明書を発行し、費用を先払いしてしまった後に本申込がNGになった場合です。
良くあるパターンとしては、フラット35の本申込の承認をもらっていないのに、契約と決済までの間を1カ月以内にしてしまうケースで、フラット35の本申込が通るもんだと思って、先に買主から費用をもらって、売主が適合証明書を発行をします。
適合証明書を発行するまでには、2週間程度時間を有しますので、その間に本申込の審査を同時並行で行います。
これでフラット35の本審査の承認が得られれば、みんなハッピーなのですが・・・
本審査NGになった
こうなると、買主が払った適合証明書の発行費用は、売主から返してもらえるのでしょうか?
答えはNO!です。
売主は、適合証明書を発行する為に、外注依頼や設計に依頼をして書類を作成し、第三者機関にお金を払って適合証明書を発行しております。
買主は使わない適合証明書を受け取って、ローン解約するだけです。
これかなり揉めます・・・
くれぐれも契約から決済までの期間を延ばせば、本審査が通った後に適合証明書を発行すればよかっただけの話です。買主は確定事項に対して費用を払うようにしましょう。
まあそもそも、売主業者はフラット35の事前審査の内容を全く信じておりませんので、本審査が通った後の契約になると思います。
フラット35の事前審査は必要ない?事前審査が通っても本審査で落とされる3つの理由
フラット35:適合証明書の発行手数料の相場はいくら?激安会社依頼もトラブルにつながる。
適合証明書の相場は10万円~20万円ぐらいになります。
適合証明書発行手数料にバラつきがあるのは、売主業者によって費用が大きく変わってきます。
売主業者の中には、自社で設計部門を抱えている会社もあれば、土地購入のみデベロッパー会社で、設計・建物建築は完全外注依頼の会社がある為、すべて外注依頼に比べ、設計部門を抱えている会社の方がやはり安いです。
また住宅瑕疵担保保険のJIOでは、住宅支援機構と提携しているので、代理でフラット35の適合証明書申請を行っているのですが、費用が竣工済特例(完成したら審査)で44,000円(税別)から受けられるという格安なプランもあります。
http://www.jio-kensa.co.jp/inspection/flat35/common/pdf/charges-faq01_01.pdf
しかし、これには裏があり、JIOのプランを受けるためには、必要書類を売主に用意してもらう必要があります。
また普段設計図で必要とされていない矩計図(断熱材などが記載されている図面)が適合証明書の発行時に必要書類となり、売主からしてみると無料で図面を作るということは一切ありません。
仲介会社はこの事を知らず、JIOの金額でお客様に伝えてしまい、あとで倍以上請求されてトラブルなったケースもあります。
契約前だったからよかったですけど、契約後だったら最悪です。
フラット35を使用する場合は、どこで適合証明書を申請するのかを事前に確認しておく方が良いでしょう。
ほとんどの場合、売主指定の方法で適合証明書の発行をする形が現実になります。
適合証明書が発行されるまでの流れ・期間
適合証明書の発行する期間は、2週間~3週間程度になります。
適合証明書発行する流れとしては以下の通りになります。
[aside]適合証明書の発行するまで流れ
①売主指定の設計会社が適合証明書申請時に必要な書類を作成する。(矩計図など・・)(2日~3日)
②設計書類を第三者機関に提出する(審査までに1週間)
③設計審査終了後の第三者機関による現場検査(審査から1週間以内で検査)
④審査後、適合証明書を発行(現場でもらえるor現場検査から3日以内)
[/aside]
上記の適合証明書を発行する流れからわかるように、第三者機関が関わることなので、①番の設計書類準備以外に関しては、第三者機関のスケジュール次第ということになります。
急ぎの場合、売主が第三者機関に相談して、スケジュールを速めてもらうお願いをする必要がありますが、それでも最低10日以上は、適合証明書を発行するのに時間がかかります。
注意:銀行との契約時までに適合証明書の発行が間に合わないと金消契約ができない。
フラット35を契約するためには、適合証明書の原本が銀行との契約時までに必要になります。
適合証明書は発行までに2週間はかかりますので、本審査承認後から最低でも2週間後に、銀行との契約日を設定する必要があります。
慌てて銀行との契約日を設定してしまうと、銀行との契約までに適合証明書が間に合わないってことにもなりかねますので注意しましょう。
また不動産屋が忘れがちなポイントなのですが、通常の都市銀行とは違い、フラットの融資には契約日から1週間程度時間を空けないと、融資実行(住宅ローン振り込み)ができません。
買主からしてみれば、引っ越し日の設定をしてから、引き渡しができませんと言われたら最悪です。
不動産屋に引っ越し日の希望を伝えて、売主の適合証明書発行・引き渡し日などのスケジュール調整を行ってから、引っ越し日を確定させたほうがよいでしょう。
→新築引き渡し当日までに売主が約束を守らない?残金決済の流れと3つの注意点を元プロが解説します。
まとめ:適合証明書はフラット35の本審査が下りて余裕をもって申請しよう。
適合証明書はフラット35を借り入れするための必要経費になります。
売主が指定してきた金額が多少高くても、支払しかないかと思われますが、30万円以上請求された場合は明らか高すぎなので、ここは値引き交渉をしてもよいでしょう。
また早く決済をしたいからと言って、本申込内定前に適合証明書を発行するのだけは絶対にやめてください。
最近のフラット35の本審査は通りづらくなっております。
適合証明書費用だけ払ってしまう危険性は高いです。
これからフラット35を使用しようかなと思っている人は、フラット35の審査基準が甘いのは本当?都市銀行と比較して審査が甘い4つの理由もご覧ください。
フラット35は本審査が甘いと思われがちですが、都市銀行と比べてローン審査は厳しいところもあります。[
適合証明書は必ず、本審査の承認を得てから申請しましょう。
フラット35の銀行窓口でお悩みの方は、フラット35の窓口はどこがいい?累計100件は決済した元プロがランキング形式で全力解説。がお薦めです。
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