住宅ローンを借り入れする際に、借入れ年数に対して保証会社に保証料を支払う場合があります。
保証会社に支払う保証料は、100万円当たり保証年数に対して保証料が変動します。
保証年数が長ければ長いほど、保証料は高くなります。
しかし当初支払った保証年数より早く返済が終わった場合、保証料が返金されるってご存じでしょうか?
住宅ローンの実行時に保証料を支払う(外枠方式)を使用している方が住宅ローンの借入れを行う際の大多数を占めている為、
繰り上げ返済によって、住宅ローンを早期に返済すると保証料が戻ってきます。
今回は保証料の戻ってくる時期及び返金額について解説していきます。
変動金利で借り入れしている人の平均返済年数は19年~21年と言われております。
これは繰り上げ返済による期間圧縮のおかげで早期完済をしているからです。
35年ローンの変動金利で借入れしている方の多くは、保証料が戻ってくる可能性が高いです。
借入れ前に、支払う予定の保証料がいつ返金され、いくら戻ってくるかを事前に確認しておけば、保証料を払うか払わないかの参考になります。
今回の記事は保証料を一括払いを行う外枠方式のみの話です。
金利上乗せタイプには保証料の返金はありません。
住宅ローンの繰り上げ返済時から保証料はいつ返金される?
繰り上げ返済を行うと、借入れ期間よりも早く完済することができます。
繰り上げ返済時に返済が完了すると、保証料がいつ返金されるのでしょうか?
大手都市銀行のみずほ・ufj・三井住友銀行などは、完済後10日~1ヶ月以内に、借入時の通帳に保証料が返金されます。
都市銀行の場合は、完済から1ヶ月程度で保証料が戻ってくると思えば良いでしょう。
地銀の場合、中央労働金庫(労金)は完済日から翌々月の初旬に返金されます。
地銀の場合は若干都市銀行と返金時期が異なりますので、銀行の担当者に確認しておきましょう。
保証料を口座に振り込む際の振り込み手数料は保証料から差し引かれ、3万円以上の保証料の場合は864円が差し引かれた保証料が振り込まれます。
振り込み手数料より保証料が少なければ、振り込みもせず、保証料も支払われません。
ココに注意
繰り上げ返済による一括完済は、一括完済手数料として銀行から事務手数料5,000円~数万円取られてしますので、繰り上げ返済による一括完済は辞めておきましょう。
一気に支払いたい場合は、1ヶ月分の返済額を残しておいて、月々から差し引かれる形で完済を行えば事務手数料を取られずに済みます。
繰上げ返済の住宅ローン完済による保証料の返金額はいくら?
保証料の返金額は借り入れからの経過年数と保証料支払い時の保証年数によって返金額が決められます。
下記の表は一般的な銀行の100万円当たりの保証料返金額です。
加藤孝一氏著書の住宅ローンの教科書を参考に作成している表になります。
保証年数/経過年数 | 5年/経過年数 | 10年/経過年数 | 15年/経過年数 | 20年/経過年数 | 25年/経過年数 |
5年/保証年数 | 0 | ||||
10年/保証年数 | 1893 | 0 | |||
15年/保証年数 | 4668 | 1038 | 0 | ||
20年/保証年数 | 7228 | 2817 | 627 | 0 | |
25年/保証年数 | 9484 | 4637 | 1814 | 405 | 0 |
30年/保証年数 | 11274 | 6196 | 3029 | 1183 | 263 |
35年/保証年数 | 12696 | 7482 | 4112 | 2009 | 784 |
仮に3,000万円を35年で借入れした場合は30✕20,620=618,600円が一括払いの保証料になります。
仮に15年で返済した場合は100万円当たり4,112円が返金されることになります。
保証料の返金額は4,112円✕30=123,360円。
実際にはそこから振り込み手数料が引かれ、もし繰り上げ返済による一括完済を行ってしまうと事務手数料が引かれてしまいます。
実際には10万弱の返金になります。
15年の保証を受けるだけで、約62万の保証料1/6まで目減りしております。
単純に1年いくらの保証料による計算【62万✕(35年-15年)÷35年=約35万円】って訳ではないので保証料を払う場合は要注意です。
まとめ:25年過ぎると保証料の返金はありません。
ココがポイント
☑住宅ローンの保証料の返金は借入れ時に一括支払いを行う(外枠方式)のみ
☑保証料の返金時期は、都市銀行の場合は完済時から10日~1ヶ月以内に返済時に使用していた口座に振り込まれる。地銀の場合は翌々月もあるので、要確認。
☑保証料の返金額は1年単位によって目減りするわけではないので要注意。15年借入れするだけで最初に払った保証料が1/6まで目減りする。
35年の住宅ローンの保証料は、25年過ぎると保証料の返金はありません。25年で0円になってしまいます。
保証料を最初に払ったら戻ってこない物だと思った方が賢明です。
下記の記事で保証料を一括で払うべきか、金利上乗せのどっちが得かを解説しておりますので、ぜひ下記記事もお読みください。
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