今回は東日本大震災直後に地震に強い家を重視して購入された方の体験談です。
ミサワホームと言えば、モノコック構造(2✕6)で耐震性に強いと言われる一条工務店と同じ構造ですが、ミサワホームの鉄骨造には制震装置MGEOという独自の耐震対策があります。(2006年にグットデザイン賞を取得)
積水ハウスであれば、「地震にブレーキをかける家」というシーカスが有名です。
→【地震にブレーキをかける家】シーカス採用の積水ハウス購入体験談とたった1つの注意点。
今回はMGEOの鉄骨造を購入された方の体験談をご紹介させて頂きます。
鉄骨造と聞くと、木造よりも地震に強いイメージがありますが、建物が重くなる分、建物が変形しやすいというデメリットがあります。
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購入エリア(都道府県だけで結構です。)ご家族構成・希望条件及び資金計画・住宅ローンの利用について教えてください。
福島県在住です。家族構成は、妻と子供2人(中学生と小学生です)。
戸建の希望条件としては、3LDK以上、庭付き、駐車場2台以上のスペースあり(並列駐車可能)、ホームメーカー不問、子供の学区が現在通学しているところと同じ。
住宅ローンは地方系銀行のもので、東日本大震災後ということで通常金利よりも0.3%さらに優遇されたプランを選択。
最終的には他にも給与振込や提携カード作成の金利優遇も合わせて0.5%金利優遇されました。支払いはボーナス併用にしています。
ミサワホームと契約した決め手・特徴を教えてください。
ミサワホーム株式会社の物件で、契約の決め手となったのがMGEOの耐震性と立地でした。
震災の後ということで、近所の戸建の中には壁にひびが入っていたり、建物自体が傾いてしまったりと半壊の所が多くあり、住んでからこうなったらイヤだなと思っていました。
それに山の中腹に建っている物件には、コンクリートの壁が崩壊していたり、道路側に傾いたりしており、怖いなと思っていました。
そのような物件は選びたくなかったので、平地に建っているところを探して希望と合致した所を選びました。
なお、通学している学区も同じという事も決め手になりました。
木造住宅の場合は、在来工法よりもツーバイフォーか、在来工法+ツーバイフォーを2つを合せたハイブリット構造を選ぶのが耐震性に強い家と言えるでしょう。
ツーバイフォーの耐震性の実力はツーバイフォーは過小評価されすぎ!北海道地震でわかった驚異的な耐震性をご覧ください。
戸建購入をして良かった点とは?購入したハウスメーカー(MGEO)の良い点も教えてください。
今まではアパートや一軒家の借家に住んでいましたが、子供も大きくなったため自分の部屋が欲しいだろうな、と思っていました。
それに借家なども2部屋や3部屋で、少し手狭に感じることもあり、いつも自分の部屋が無い状態で、趣味も勉強も居間の隅っこでしている状態。
仕事をしている時に横でテレビを見て笑われるとうるさいな、と小言を言うこともありケンカになることもしばしば。
あまりにも精神的にもよろしくないなと感じていたので、戸建を購入し自分の空間を持てたことはすごく良かったと思いますし、ケンカも減りました。
ミサワホームのMGEOいいところとしては、シンプルな造りではありますが、耐震性に優れているだけあって、何度か起こった大き目の余震でもびくともせず、亀裂や外壁の剥がれなどは皆無でした。
因みに同じ団地内にはミサワホームの物件が多くあり、どの戸建も一様に何の変化もありませんでした。
違うメーカーの物件の中には、玄関の立て付けがズレてしまったりしている物もあり、つくづく耐震性に優れている物件でよかったと思っています。
ミサワホーム購入時の思わぬ失敗点・後悔したポイントを教えてください。
耐震性と同じ学区ということをメインに物件を選んだわけですが、特に気にしていなかった部分でちょっと失敗したなと住んでから思える部分がいくつか出て来ました。
まずは駐車場ですが、並列駐車がいいと思ってはいたものの、周りの物件は1台しか駐車できないところが殆どで、自宅の駐車場以外に月極め駐車場を借りている方が多く居ました。
月極め駐車場を別で借りるぐらいならと思い、縦列駐車でしたが何とかなると思って我慢。
しかし実際に住んでみて、朝の忙しい時に妻の車が前にあると入れ替えをしなければならず、これが毎日のように続くと結構面倒で、ちょっとしたストレスに感じてしまいました。
それに道路に一時的に停めていると、通る車にクレームを付けられたりすることもあり気を遣うことも多くあり、正直並列駐車にすべきだったと感じてます。
家の中に関しては玄関が2階まで吹き抜けということで夏は問題無いのですが、冬は暖房を入れても暖まりませんでした。
会社の同僚に聞くと同じように吹き抜けがいいと思ったが、冬は寒くてしようが無いと話しており、調査不足であったと感じました。
→吹き抜けで後悔している人続出?吹き抜け間取りの9つのメリット・デメリット
後は、各部屋がフローリングかカーペットになっており、小さいころから昔ながらの日本家屋の畳に慣れていたせいか、暫くは落ち着きに欠ける感じです。
やはり日本人は畳の部屋があると安心しますね。
これから戸建を購入する方へアドバイスをお願いいたします。
私の所は学校が目の前ということもあり、何かあった時には直ぐに行けるので便利ですが、そのような利便性を重点的に選ぶといいです。
それに購入するまであまり気にしていませんでしたが、災害に対してどうなのか?を考えて選ぶと安心できると思います。
隣の団地は川沿いに建っており、大雨が続くと川が氾濫して浸水や冠水したり、裏に山があると今年の豪雨災害や北海道地震の時の様に、土砂崩れで家が埋まってしまうなど予期せぬ被害も被ることになります。
川沿いの方に聞くと、川から離れたところの物件は少し値段が高くなるので、安いところを購入したが、川の増水を気にしながら生活するのにはちょっと失敗したよ、という声もありました。
やはり一番は生活していて自然災害の被害に遭わない場所が最優先なのではないかと思います。
山の裏や川が近くだと、地震以外の局地的豪雨による浸水被害・土砂災害も起こりやすいです。
川付近に住むのであれば、火災保険は必ず水災特約に加入するようにしましょう。
MGEOは地震に強い2つの理由
ミサワホーム公式
地震による鉄骨造の変形量が1/8になり、内装の損傷を防ぐ
ミサワホームのカタログに記載されている実験データによると、震度6弱にて、一般的な鉄骨造の家で用いられる「鉄骨ブレーズ工法」に比べて、制震装置MGEOを取り付けることで、構造の変形量が「鉄骨ブレーズ工法」の1/8に抑えられる計算データが出ております。
震度6弱であれば、建築基準法に乗っ取った木造住宅の一般的な家でも倒壊することはありません。
ですが、構造が地震の揺れで変形してしまったことで、「窓が開かない」「ドアが開かない」などが起きてしまうと修繕費が何十万と高く付いてしまいます。
地震保険でなんとかなるって思っているかもしれませんが、一部損傷の場合は保険金の5%程度しか出ません。その金額だけで収まるのでしょうか?
→なぜ地震保険が役に立たないと言われる?加入者も知らない2つの理由
ミサワホームの制震装置MGEOを取り付ければ、被害0と言うわけでは無いですが、上記の体験談同様に内装の損傷はほぼ皆無であれば、修繕費にお金がかからずに済むでしょう。
阪神淡路大震災2倍のレベルを3回+東海地震+余震26回など合計39回の実験でも対応可能
上記の内容は震度6弱の実験ですが、震度7の阪神淡路大震災の2倍のエネルギーの地震・その他余震26回を合せた39回の実験でも、制震装置MGEOは全て機能した事です。
制震装置といっても、大地震によって損傷しそれ以降の地震では機能しないという制震装置もある中、MGEOは39回全て地震のエネルギーを吸収していた訳です。
これは、大地震が起きた直後の余震・本震にも対応できることを意味しております。
熊本震災が良い例でございまして、1回目の震度7では絶えられたけど、2回目以降は絶えられなかった家が多かったという事例がありますが、MGEOを取り付けていれば結果は大きく変わったでしょう。
MGEOがいくら地震に強くても、立地が悪ければ意味が無い
制震装置MGEOがいくら優れた装置とは言え、家を建てる地盤がズブズブだったらどうしようもありません。
例えば、家は無傷でも地盤がゆるゆるで地盤沈下を起こしてしまったってなった場合は本末転倒ですよね?
鉄骨造の家は木造住宅よりも重たいので、地盤の強いところに建てないと不同沈下を起こしてしまいます。
「地名に川・池・沼」などを避ける・立地にこだわれないのであれば、地盤改良費を高めに見積もっておくなど、建物以外の土地の面でも対策をしておきましょう。
あくまでも土地・建物のバランスが重要です。
→耐震等級1で大地震が起きても大丈夫?耐震等級3でもNGパターンとは
注文住宅の失敗者がなぜ後を絶えない?失敗者と成功者の家探しの行動の差とは
すべてのハウスメーカーの広告・住宅展示場で良いことばかり謳っているの、こんなはずじゃ無かった!と失敗者が後を絶ちません。
注文住宅を建てる人の全てが家造りで成功したいはず。
注文住宅で成功するためには、住宅展示場に行く前のあるたった1つの行動が重要になってきます。