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家購入前の予備知識・契約後から引き渡しまで

傷だらけの家に住みたくない!新築戸建て失敗しない内覧会の7つのポイントを元建売屋が教えます。

投稿日:2018年5月14日 更新日:

新築戸建てを契約から物件の引渡し前に必ず行うのが、引渡し前の内覧会(立ち合い)です。

この内覧会は完成した建物を見るのと同時に、傷・汚れ・設備の動作不良等をチェックする大事なポイントです。

このチェックを怠ってしまうと、引き渡し後にトラブルが続き、精神的な不安が襲うのはもちろん傷汚れについては、引き渡し後の補修は無償対象のところがほとんどの為、有償で直すことにもなりかねません。

 

でもはじめて家の傷のチェックして、チェック漏れがあったら自己責任だといわれても不安なはず・・

今回は引渡し前の内覧会をこれから行う方向けに、実務で約300回ほど引き渡し前の内覧会を立ち会い・補修・調整等すべて行ってきた元建売屋が内覧会時の7つのチェックポイントをご紹介させていただきます。

 

失敗しない新築戸建ての内覧会でチェックする7つのポイント

 

[box class="glay_box" title="失敗しない新築戸建ての内覧会でチェックする7つのポイント"]

☑クロス・建具・床などの傷や汚れ

☑窓・建具などの開閉動作に問題がないか?

☑意外と忘れがち、1階の点検口の下の基礎にヒビがないか?

☑水がしっかり出るか?水回りのトイレ・キッチン・シャワーをチェック

☑電気コンセントが使えるか?通電しているかチェック

☑契約時にお願いした追加工事・オプション工事は反映されているか?

☑建売住宅限定:土地の境界の明示は重要。境界ブロックはどっちのもの?

[/box]

1つずつ解説していきます。

 

クロス・建具・床などの傷や汚れ

 

新築戸建ての内覧会で行うメインは、クロス・建具・床などの傷汚れのチェックです。

私が建売業者の住宅営業マンの時に引き渡しの立ち合いを年間50回以上行ってきましたが、50回とも傷汚れのチェックは行います(笑)

傷汚れのチェックでポイントになるのは、ロスの傷・クロスの隙間がチェック箇所の80%~90%を占めます。

 

なぜならビニールクロスを張った後に、新築に使用している木材が伸縮してしまい、その結果ビニールクロスが引っ張られてクロスに隙間ができてしまいます。

なぜ木材が伸縮してしまうのでしょうか?

新築物件を建築する際に木材には水分がたくさん含んでおりますが、その状態では使用することができません。

 

そこで木材を乾燥させる必要あります。

しかしローコスト住宅と言われる建売住宅で使用する木材は、完全に乾ききっていない木材が多く存在し、木材に水分が含まれている数値を表す「含水率」が安定するのに1年~2年かかり、1年~2年以内に木材が伸縮することでクロスに隙間ができてしまいます。

 

建築した時はぴったりにクロスを張っていても、内覧時には隙間だらけというのは、木材の水分が抜けて、木が伸縮したことによることです。

欠陥住宅ではありませんので、そこはご安心ください。

クロスの隙間はどんどん指摘して直してもらいましょう。

もしパワービルダー系の住宅を購入するのであれば、クロス以外にも建具・窓枠などの傷をしっかりチェックしておきましょう。

 

窓・建具などの開閉動作に問題がないか?

 

私が引渡し前の内覧会で、多くのお客様を見てきましたが、傷汚れのチェックをしっかり行うのですが、窓や建具などの開閉動作をしっかり確認している人の割合は5人に1人程度でした。

私を信用してもらっていたのかもしれませんが、後で窓が開かないなどの問い合わせも全くなかったわけではないので、すべての窓の開閉をチェックして、開閉時に固い・緩いなどの意見があれば、引き渡しまでに調整してもらうべきです。

 

意外と忘れがち、1階の点検口の下の基礎にヒビがないか?

 

建築基準法では1階に床下点検口を設ける義務があり、どの住宅にも床下点検口がついております。

ここでチェックするポイントは点検口から見える基礎に2㎝を超えるヒビがある場合は、ヒビを埋めてもらいましょう。

なぜ2㎝以上かというと、多くの住宅の基礎には、基礎の上に化粧塗という女性でいうファンデーションを塗ります。

2㎝未満のヒビはファンデーションに当たる化粧塗にひびが入っているだけなので、基礎にヒビが入っているわけではありません。

 

2㎝を超えると基礎の表面にも届いている可能性がある為、すぐにでも補修してもらうようにしましょう。

 

酷い業者だと、基礎パッキン(通気口)を入れ忘れる会社もあります。

下記記事を1度ご覧頂くことをお薦めします。

ジョブチューンの欠陥住宅Gメンから学ぶ欠陥住宅の5つの特徴と対応策

 

水がしっかり出るか?水回りのトイレ・キッチン・シャワーをチェック

 

水回りのキッチン・トイレ・シャワーの水が出るかのチェックは必ず行ってください。

というのはトイレ・金珍・シャワーの不具合は建築会社のものではなく、設備メーカーの不具合の為、対応に時間がかかります。

私の経験としてですが、トイレを流した時に、水漏れしてしまった経験があります。

 

その場は危うく止水栓を使用して止めましたが、原因はトイレ自体排水に不具合があったからです。

その時はトイレを交換して対応しましたが、傷の補修とは違い、メーカーの都合と発注になる為とにかく時間がかかります。

注意点として、水回りの設備の保証はハウスメーカーではなく、設備メーカーの1年~2年保証になります。

 

2階お風呂&洗面所のメリット・デメリットと3つの失敗パターンを解説も合せてどうぞ!

 

電気コンセントが使えるか?通電しているかチェック

 

1つ1つコンセントがちゃんと通電しているのかを確認します。ドライヤーとかがベストですね。

ただ電気コンセントが通電していないというトラブルは滅多にないことですので、ここはおまけとしてみれば結構だと思います。見なくてもOK

仮に不具合が生じても、ハウスメーカーの短期保証の中に電源工事の不具合として、2年保障になっている会社がほとんどです。

 

コンセントを増設したい方は、コンセント増設は新築に必要?オプション費用の相場と4つの注意点をどうぞ。

 

契約時にお願いした追加工事・オプション工事は反映されているか?

 

注文住宅や、建売住宅でも土地から購入する場合、建物にオプション工事を依頼されるお客様は非常に多いです。

その中でよく間違えやすいのが色の違いだったり、設備を設置する場所の高さが異なることの2つ。

依頼されたオプション工事を、現場監督が職人さん指示する際に、オプション工事の注文書をもって書面でやり取りするよりも、口頭でやり取りすることがほとんど。

 

いくら書面でやり取りしても、家を作る方は人間なので、ミスが全くないとは言い切れません。

購入者であるあなたも、オプション工事の注文書を持ちながら、指定した色・品番・設置場所が注文書通りになっているかをちゃんと確認するようにしましょう。

[box class="glay_box" title="人気のオプション工事top10はコチラ!"]

新築戸建てのオプションのおすすめは?アンケート結果のランキングTOP10

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建売住宅限定:土地の境界の明示は重要。境界ブロックはどっちのもの?

 

土地の境界の明示は、土地を別に用意する注文住宅ではなく、土地と建物をセットで購入する建売住宅に該当します。

境界の明示とは、購入した土地が土地の境界標を元にどっからどこまでかというのをはっきりさせることです。

契約書の裏面に記載されている約束事なので、内覧会の時に一緒に行うことが実務では一般的です。

購入した土地の境界がわかることで、境界ブロックの所有者がお隣さんか、購入者か、またお隣さんと購入者の共有のブロックかがわかります。

 

お隣さんのブロックなのに、物をかけたりするのはNGだし、逆のパターンも同じです。

建築時に境界標が飛んでしまってない場合もあります。

その場合は境界標をつける資格のある土地家屋調査士に復元を売主に依頼し、土地の境界標をつけてもらうようにしましょう。

土地の境界標があれば、数十年後に売却しようとした時でも基本的には揉めません。

境界標がない場合は、境界標を復元する際に承諾をもらわないといけなくなりますので、土地の境界の明示をされているときに境界標がなければ、復元を依頼しましょう。

復元の費用は当然売主負担です。

 

元建売業者が教える内覧会の暗黙の3つルールとは

[box class="glay_box" title="元建売業者が教える内覧会の暗黙の3つルール"]

☑内覧会の補修は、新たにものを取り換えることは基本的ない。あくまでも補修

☑引き渡し後の小さい傷の補修ついては有料。無償補修は基本NG!

☑業者によっては、内覧会に売主が来ないこともザラ

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1つずつ解説してきます。

内覧会の補修は、新たにものを取り換えることは基本的ない。あくまでも補修

内覧会で見つけた傷の補修についてですが、よっぽどの大きな傷がない限り、傷がついているものを取り換えることはありません。

傷については補修して、傷を目立たなくするという意味です。

新しいものに取り換えるという意味ではありません。

 

よく新品に交換してほしいという意見をもらいますが、契約書には、現況の状態で引き渡しすることが明記されているのがほとんどなので、取り換えをせずに補修という形になります。

 

引き渡し後の小さい傷の補修ついては有料。無償補修は基本NG!

 

引渡し前の内覧会時に見つけた傷については、売主も無償で補修しますが、内覧時で見つかられなかった傷を発見し、その傷を治してほしいとなると話が変わってきます。

基本的には無償では補修してくれません。

理由は2つあります。

1つ目は、鍵を渡した段階でどっちが傷をつけたかがわからないという因果関係が取れないことにあります。

 

鍵を渡していなければ傷をつけた原因は売主になりますが、鍵を渡して更に引っ越しまで済ませたのにも関わらず、傷があったからと言って直してほしいというのは、引っ越し時に傷がついた可能性がある為、無償ではなく有償になります。

高いものを購入したからそれくらいサービスするのは当たり前って思っているとお間違いです。

 

2つ目の理由は、補修屋さんの手間賃の計算方法にありますが、補修屋さんに支払うお金は1箇所いくらで直すではなく、1回の現場での支払いになります。

傷が100箇所ある現場と、傷が1箇所しかない現場でも費用は同じです。

何回も補修屋さんを手配するとお金もその分お金がかかりますので売主はこれを嫌います。

 

業者によっては、内覧会に売主が来ないこともザラ

 

パワービルダー系と言われているハウスメーカーの担当は、1日100棟以上建物を完成させているので、日々工事の進捗状況管理や土地情報を求めて非常に忙しいです。

よってパワービルダー系の(売主)担当者が内覧時に来ないことはよくある事です。

パワービルダー系の建物は基本的には仲介会社経由で購入するため、仲介会社の担当者と購入者で傷をチェックし、仲介会社がパワービルダー系の担当者に連絡して、補修屋さんを手配する流れになっております。

(効率化を徹底したコストカットになってます。)

 

パワービルダー系の建物は値段が安い分、仕方ないといえば仕方ありません。

それでも問題がなければ、購入すべき物件だとは思います。

[box class="glay_box" title="パワービルダーと言われる会社の特徴はコチラ"]

建売住宅購入者の3割が選ぶハウスメーカーのランキングトップ物件の5つの特徴

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内覧会で使える持ち物4選

メジャー

 

メジャーは今持っている家具やこれから購入する家具が、希望する位置に置けるかを確認する際に使用します。

内見時の傷チェックの際には使用しません。

またカーテンレールがついている物件は少ないものの、全くないわけではありませんので、カーテンレールを図り購入するカーテンの寸法を知る上で非常に重宝します。

 

メジャーはあなたが仮に持ってくるのを忘れても、売主の担当者は必ず持っております。(土地を査定するときに使用する為。)

売主の担当者から借りて計測するのもいいでしょう。

カップボードを買うときも使えますよ。

新築のカップボードはハウスメーカーに頼むと安い?メリット・デメリットを経験談から解説します

 

ビー玉orスマホの水平器アプリ

 

家が傾ているかをチェックするのに使用します。

原始的な方法ではありますが、およその目安がわかります。

但しビー玉がゆっくり転がったからと言って、家が傾いているわけではなく,気温の変化で床材が伸縮し段差が生じて転がっているのに過ぎないので、気にしなくてOKです。

ゴロゴロゴロゴロと物凄い勢いで転がったら、傾いている可能性大。

 

ビー玉もよりも、家の傾きをチェックするのに使えるのが、水平器アプリです。

平器アプリは、床材に多少の段差が生じていても、ほぼ正確に測ることができます。ビー玉を持ってくるよりオススメ

 

懐中電灯orスマホの懐中電灯アプリ

 

暗いところの部屋や床下点検口から見える基礎にヒビがないかをチェックするときに使用します。

懐中電灯がなければスマホのアプリでもOK。

昼間に立ち合いをしても、日が当たらない部屋(納戸)だと暗く、クロスの傷などを見逃しなので、懐中電灯を使ってチェックしてみるとよいでしょう。

 

ドライヤー

 

ドライヤーはコンセントに差し込んで、電気が通っているかを確認するときに使用します。

ただこれは上記の3つに比べたら重要性は低いので、持ってこなくてもOK。

 

まとめ

 

新築戸建ての内覧会でチェックポイントをまとめます。

[aside]内覧会のチェックポイントのまとめ

☑内覧会のチェックの多くが傷になるが、傷の内訳がクロス9割・その他1割になる。

☑傷・汚れしかチェックしない人が多すぎるので、窓の開閉・設備の動作確認・基礎のヒビもしっかり確認する事。

☑引き渡し後に小さい傷を発見しても、無償保証対象外になる。補修屋さんを呼ぶ手間賃が徴収される可能性が大

[/aside]

新築戸建ての内覧会の際にしっかり確認しなかった故に、引き渡し後のトラブルに巻き込まれます。

売主業者も傷チェックに協力的かというとそうではありません。

売主業者は、内覧会のチェック事項が多いと、職人さんや上司に怒られたりするので、購入者と一緒に見つけようとする担当が少ないのが現状なんです。

[voice icon="https://xn--m9jq034wlmltzdpwf98c3t1dybzb.com/wp-content/uploads/2018/04/akidaisama.jpg" name="元住宅営業マンの秋月" type="l"]

m単位の傷を指摘しても対応できない場合が多いです。

また建物はどうしても人の手で行うものなので、図面と多少違っても現場の状況を優先します。[/voice]

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