不動産を購入するにあたっても税金が発生します。これが不動産取得税と呼ばれるものです。
この不動産取得税はいつ請求されるかというと、引き渡しを受けてから半年頃に請求されます。ちょうど忘れかけていたころに支払いが来るんです。
新築物件を購入する場合も、購入する物件によっては不動産取得税が掛かります。
新築マンションを購入される方は、ほぼ確実に10万~20万円ほどの不動産取得税を支払わなければなりません。
新築戸建ての場合は不動産取得税を支払う必要があるのでしょうか?
今回は不動産取得税の支払い目安金額を計算して解説します。
Contents
不動産取得税とはなに?
不動産取得税は住宅購入や親からの相続で不動産を取得した場合、物件を新築・増築した際に都道府県に課税する地方税です。新築戸建て購入も例外ではありません。
税金を払うタイミングは、物件の引き渡しを受けて半年頃に請求書が家に届きます。
不動産取得税の支払金額を計算する計算式は下記のとおりです。
不動産取得税の計算方法
☑土地・建物の税額 = 固定資産税評価額 × 4%
※住宅取得地は平成33年までは3%
仮に土地価格1500万円と建物価格1500万円だった場合、固定資産評価額は市場価格の7割になるため土地・建物1,050万円として計算します。
すると1050万円×3%×2(土地・建物)=63万円とかなりの税金が請求されます。
戸建てを購入するだけで63万円も払えません!こんな税金を請求されていたら住宅購入する人が激減します。
そこで住居用の物件を購入する人には、特別な減税措置が設けられております。
新築物件に適用される不動産取得税の減税措置
建物の減税措置
建物の減税措置は、購入する物件の建物延べ床面積が50㎡~240㎡以下という条件がありますが、これを満たすと減税措置が使えるようになります。
不動産取得税 = (固定資産税評価額 - 1,200万円) × 3%
1,200万円の減税措置が使えるようになります。この1,200万円の減税措置のおかげで大半の建物の不動産取得税がかからないようになるんです。
ココに注意
1997年4月1日以前の中古物件の場合は1,200万円の減税措置が使用できません。
築年数によって減税措置の金額が変わってきます。
土地の減税措置
土地には2種類の減税措置が使用できます。
まず1つ目は土地の地目が宅地だった場合は、土地の固定資産税評価額から1/2(半額)にして計算することができます。
2つ目の減税措置は上記の建物の減税措置を利用することができる。
注文住宅の場合は土地取得後3年以内に建物を新築することの条件を満たした場合、下記の減税措置の多い方を使用できます。
不動産取得税の土地の特例
A=45,000円
B=(1㎡当たりの固定資産税評価額×1/2)×(延べ床面積(課税面積)×2(上限200㎡)×3%
仮に固定資産税評価額が1㎡当たり10万円の土地と延床面積100㎡の建物が建っている土地の減税措置を計算してみるとこうなります。
(10万円×1/2)×(100㎡×2)×3%=300,000円>>45,000円
この固定資産税評価額の土地に対して使用する減税措置は、AよりBのほうが減税額が大きいのでBを利用します。
新築は不動産取得税は取得税はいくら?計算してみた。
建売住宅の建物価格の多くは坪40万円~50万円の30坪(100㎡)の延床面積の物件は殆どです。
ここでは坪50万円(なかなかいい建売)で延床面積100㎡(約30坪)で、建築価格1,500万円の建物とします。
土地についてはは、100㎡(約30坪)を2,000万円で購入し、合計3,500万円の建売を購入したとします。
実際に計算してみましょう。
(1,500万円×70%(固定資産税評価額)ー1,200万)×3%=0円
建物にかかる不動産取得税は0円です。
次は土地の不動産取得税を計算します。
土地の不動産取得税はいくら?
まずはどちらの減税措置を利用するかを計算します。(A=45,000円、B=(1㎡当たりの固定資産税評価額×1/2)×(延べ床面積(課税面積)×2(上限200㎡)×3%)
2,000万円÷100㎡=20万円/㎡
(20万円×70%(固定資産税評価額)×1/2)×(100㎡×2)×3%=42万円(減税価格)B
Aの45,000円よりBの42万円のほうが大きいので、Bの減税措置を使用します。
ここから土地の不動産取得税を計算します。
(2,000万円×70%×1/2×3%)ー42万円(減税措置)=-21万円=0円
上記の計算で両方とも0円となりました。
そうなんです。新築建売住宅の不動産取得税は、土地が極端に小さくて、価格が高すぎない+建物が大きすぎない240㎡を越えなければ、基本的にかかりません。
不動産取得の目安は0円です。
よって建売住宅を購入するのに、資金計画で不動産取得税が入っていたら、よーく質問したほうがいいです。(基本払うことはあり得ませんから・・)
注文住宅は不動産取得税はいくら?注文住宅ではお金がかかるので要注意
注文住宅の場合は、建売住宅と比べて建物価格が以上に高いので、不動産取得税が(建物)に限ってかかるケースがほとんどです。
建物価格が2,000万円を超える事は珍しくありません。むしろ2,000万円は安いほうかな?
建物価格が2,000万円の固定資産税評価額が1,400万円ですから、そこから減税措置1,200万円を引いても200万×3%=6万円の不動産取得がかかることがわかります。(概算)
2,500万円の建物だったら上記同様に計算すると約16.5万円かかります。
注文住宅・新築マンションは建物価格が減税措置よりも高いので不動産取得税がかかります。
建売住宅は建物価格が減税措置の1,200万円以下の評価額に収まるため不動産取得税がかからないのです。
新築購入前に概算の不動産取得税を計算する裏技とは?
購入前に不動産取得税がかかるか、かからないかがわかれば、心強いですよね。実は簡単に計算する方法があります。(概算ですが)
建物の場合は、購入する不動産屋(売主)から建物価格の金額を聞きましょう。
建物価格がわかれば、建物価格×70%×3%≦1,200万円になるかを計算し、1,200万円以下だったら建物の不動産取得税がかからない事がわかります。
土地価格の不動産取得税を算出する方法については、路線価を使用します。
路線価とは国が道路に値段をつけて、その道路に接している土地の価格を算出する方法です。
この方法は相続税の評価額を算出する際に使用されております。
仮に1㎡あたり10万円の道路に接している100㎡の土地があれば、路線価価格が1,000万円の土地だということがわかります。
路線価は市場価格の80%といわれており、固定資産税評価額が70%です。
70÷80を行うと、固定資産税評価額は路線価の87.5%になります。
上記の計算式を使うと、1,000万円の路線価の土地は固定資産税評価額だと875万円ということがわかります。
後は875万円という数字を使って上記の計算式に当てはめれば、不動産取得税の有無が一発で分かります。多くの場合は掛かりません。
まとめ
ココがポイント
☑新築戸建て(建売住宅)は不動産取得税の目安は0円!つまりかからない。
☑新築戸建てでも建物価格が高い注文住宅や、土地代がほとんどない新築マンションは不動産取得税が発生する。目安は10万円~20万程度
建売住宅を購入される方は、不動産取得税を心配しなくても大丈夫です!減税措置が使えれば税金はかかりません。
注文住宅・新築マンションを購入した人は、引き渡しを受けて半年後に10万~20万円程度の請求がきます。
忘れかけていた時に請求が来るので、新築貧乏になって払えないってことにならないように注意しておきたいですね。
中古物件の固定資産税は中古住宅の固定資産税の目安はいくら?築20年の一戸建ての税額を計算した結果をご覧ください。
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