2018年7月には広島・岡山の台風による大雨被害、去年は大分の台風による大雨など、いつどこでゲリラ豪雨がおこるかわからないくなってきております。ここ数年で異常気象が増えた気がします。
大雨まで行かなくても台風などで外壁が傷ついたり、風災で建物の1部に破損が生じたら場合、どっから保険金が下りるかご存知でしょうか?
実はこれらの損害って火災保険から保険金をもらうことが出来るんですが、ご存知でしょうか?
火災保険という名前なので、建物が火事で燃えた時の保険だと思っている人が結構多いですが、実は違います。
火災保険でも大雨による床下浸水が起きた場合、条件を満たせば保険金がもらえるのです。
今回は、大雨による床下浸水が起きた場合でも、火災保険をもらうための条件及び金額についてご紹介させていただきます。

火災保険の保証の範囲によって火災保険料も大きく変わってきます。水害もまたしかりです。
大雨による床下浸水は知らなかったら保険金による補償を受けられませんので、この記事で水害の対策を考えてもらえればうれしいです。
Contents
ゲリラ豪雨や台風による災害でも保険金は下りる?
台風などによる風災や落雷によって、住宅が損傷した場合火災保険が下りるのか?
結論から言うと保険は下ります。(損害内容によるが)
火災保険という名前で、多くの不動産営業マンが説明しているから、保険は火災だけしか使えないと思っているかもしれませんが、現在多く購入者が加入する火災保険の正式名称は、住宅総合保険といいます。
一昔前までは、現在より安い保険料の住宅火災保険に加入している人が多かったのですが、保険金の支払い方法が損害額で計算されるのではなく時価で計算されることで下りる保険金が少ないうえ、保証対象が少ないということで、2018年現在のほとんどの保険会社は住宅総合保険に加入するのが一般的です。
補償範囲 住宅火災保険 住宅総合保険 火災 ○ ○ 落雷 ○ ○ 爆発・破裂 ○ ○ 風災・ひょう災・雪災 ○ ○ 洪水・床上浸水 × ○ 水漏れ × ○ 物体落下・飛来・衝突 × ○ 騒じょう・集団行動に伴う暴力行為 × ○ 盗難(家財契約のみ) × ○ 持出家財の損害(家財契約のみ) × ○ 出典:保険相談サロンFLP
住宅総合保険をみると、盗難でも保険がおりるんですよね。結構対象範囲が広いんです。更に時価ではなく損害額の負担の為、家の損害を補修する際も無料で行えたりするわけです。住宅火災保険だけではそうはいきません。
床下浸水による水害も保険の対象内です。
大雨による床下浸水も保険対象内にしたい人は、とくに何もせずに見積もりを取ると、水災特約も加入したままの金額になります。
水災特約に入る為にはいくらかかる?
水災特約は火災保険の建物評価額の額によって金額が変わるので、相場という相場はありませんが、10年間で5万円~10万円UPすると思った方が良いでしょう。
ここ最近水害によるニュースが増えている為、火災保険料も上がってきているわけですね。損害保険料利率算出機構によると、日本全国平均の2018年の火災保険料は、2017年の火災保険料に比べて5.5%も引き上げられております。
これは火災だけが原因ではなく、水害などの被害も含めた結果です。この異常気象で来年どうなるかはわからないので、ここ数年の火災保険料は毎年5%ほど高くなっております。
水災特約は通常見積もりを取ると、勝手に加入されてしまいますが、実は保険会社によって水災特約を外すことが可能です。
海抜が高い上、土砂崩れが起きないような物件や高さゆえの浸水が起きないとされているマンションだった場合は、水災特約を外すことで、水災特約分の火災保険料が安くなるのです。
床下浸水になったらどうする?水災特約の補償額利率と補償条件とは?
大雨により家が水浸しになってしまった場合、床下浸水を思い浮かべるかもしれませんが、床下浸水による水災の保険料を受け取るには条件があります。
下記のは内容は東京海上日動を引用しましたが、ほとんどの保険会社がこの条件です。
- 水災(床上浸水*2、地盤面より45cmを超える浸水、または損害割合が30%以上の場合)
- *2床上浸水とは、居住の用に供する部分の床(畳敷または板張等のものをいい、土間、たたきの類を除きます。)を超える浸水をいいます。
出典:東京海上日動
床下浸水といっても家の基礎部分が浸水したとしても、45㎝以上の床下浸水が起きなければ水災特約による保険金は一切もらえません。
なぜ45㎝なのか?
それは新築戸建てのベタ基礎の高さが40㎝以上必要とされており、ほとんどの業者の基礎の高さは43㎝~45㎝程度で施工されております。
つまり地面から45㎝以上浸水しなければ家の床部分に水が来ないということになります。
基礎部分が浸水しても、水災特約では一切保証しません。
保証金額は火災保険の建物評価額を100%と定めた場合、水災特約の保証金額は70%までがマックスになります。よって地震保険(50%)<水災特約(70%)<火災保険(100%)という公式になるわけです。
山付近に住んでいる人は水災特約に加入したほうが良い理由
地盤の強い高台の物件を購入する方は、高台だから雨が振ったり、川が決壊しても水が来ないとだろうと高を括るいる方が中にはいることでしょう。
しかし元々山だったり、山を切土して住宅地を造成した高台の物件を購入する場合は絶対に水災特約をつけるようにしましょう。断言します。
理由は大雨被害による土砂崩れによる災害は地震保険ではなく、火災保険の水災特約に該当するからです。
これ・・水災特約を外してしまっていたら全く持ってもらえないんですよね。
国からの災害補償として300万円しかもらえません。これでは生活を立て直すのは難しいでしょう。
2014年8月20日に起きた広島県の大雨による土砂災害によって70名を超える被害が出ました。ここの多くの方が火災保険の水災特約に加入していたため、損保ジャパンの調べによると99%の方が保険金をもらったそうです。
ここ最近のゲリラ豪雨の影響で、いつ土砂崩れが起きるかわかりませんので、山の高台の物件を購入する人はこそ、大雨対策として水災特約に加入したほうが良いでしょう。
マンションや水害が発生しないエリアであれば水災特約に加入しないのあり
マンションであれば、2階以上は地上から3m以上あるので、まず床下浸水が無いでしょう。
よって山が近いマンションでさらに1階部分以外は、水災特約に加入しない方が良いでしょうね。
保険会社によっては、最初からマンションには水災特約がない商品もあります。
まとめ
ココがポイント
☑住宅購入時の火災保険は、別名を住宅総合保険という。台風などによる風災・落雷などをはもちろんの事、盗難や水害なども保証対象内に入る。
☑水災特約で保険金が下りる条件は、地上から45㎝の浸水が起きた時でないと保険金が下りない。水災特約にの最大保険金は火災保険の70%までがMAX!
45㎝いう理由は新築戸建ての基礎が43㎝~45㎝なので、床下が浸水するのは45㎝以上に必要というのが理由。基礎が濡れても保証対象外
☑大雨による土砂災害も水災特約の対象になるので、山付近の高台に住んでいる人は浸水が来ないからといって安心せずに、水災特約に加入しておくべし。
特にすごく節約しなければならないという理由がない限り、増えている大雨対策として水災特約に加入しておく方が良いかもしれません。
現に、水害になるといわれる規模の大雨(時間雨量50mm)の発生件数は、1976年~1985年の10年間には平均174回でしたが、2004年~2013年の10年間には平均241回と、実に1.4倍に増えているというデータもあるぐらいです。
現在でももっと増えているかもしれません。
2017年、2018年の2年間は西日本だけでしが、来年は関東が大洪水になるかもしれませんので、すでに購入済みで、水災保険に入っていない人は、更新の時に見直してみてはいかがでしょうか?
同じ保証額で総額10万安くする火災保険のカラクリとは?
火災保険は保険金・プランがすべて同じなら保険料がどこも一緒だと思って居ませんか?
もし同じだと思って居るのであれば、あなたの保険料は更に安くなる可能性が非常に高いです。
火災保険の仕組み上、同じ保険会社で同じ保証料・同じプランで申込をしても、申込する物件のエリアで保険料が変わるってご存じでしたでしょうか?
もし不動産会社経由で見積もりを取っていたり、火災保険を調べる時間がないって思って居る人は、知らない間に高い火災保険で契約させられるってことも・・
なぜなら火災保険の金額を決める6つの要素の内、3つは各保険会社システムの強み・弱みによって、保険料が大きく変わるのですが、不動産会社などの見積もりではそこまで深く関与して見積もりを取ることはないからです。
あなたの物件のエリア・物件の特徴を生かした割引を使用すれば、同じ保証でも総額が10万円変わる事も珍しくありません。
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