住宅ローンの借入時は健康であっても、何十年も続く返済期間中に返済者が病気になるリスクがあります。
資金面・労働条件などは、収入の高い勤続先、経営が安定している会社などで働いていれば、ローン返済中にクビになるリスクを抑えることができますが、健康面に関しては日々気を付けていても突発性なものが起きてしまったらどうしようもありません。
唯一、住宅ローンを借り入れする誰もが平等に持っているリスクが病気で払えなくなるリスクです。
病気によって、住宅ローンが払えなくなったら、病気を理由に銀行はローンの支払いを待ってくれません。
払えないかも・・と分かった段階で早めに対策をとらないと、家を失わなくても済んだかもしれないのに、家を失う上に借金も抱えたまま、最悪は自己破産になるということもあります。
今回の記事では、家を買う前の住宅ローンの健康リスク及び病気で払えなくなった時の6つの対策をご紹介させていただきます。
病気で働けない!ローンが払えなくなったらどうなるの?
出典:任意119番
上記の画像は住宅ローンの返済が滞ってしまった場合の流れです。
まず3か月間滞納していると、個人信用情報に記録が掲載されます。
いわゆる返済先が銀行から保証会社に異動したので「異動」が掲載されます。
異動が掲載されると新たな借り換えもできず、新規でもお金を借りることはできません。
病気で住宅ローンの返済が払えなくなった時、まず最初に行わなければいけないことは、個人信用情報に異動が掲載される前に銀行にリスケジュールの相談が最も重要です。
リスケジュールの相談もせずに放置していると、銀行から保証会社に異動になったら最後!
今持っている物件を売却するしか手段がなくなります。
異動したら競売され、安く買いたたかれないようにする前に、不動産仲介会社による任意売却でより高く売却する方法を模索する必要があります。
住宅ローンは月々の支払額や金利変動リスクなどの有無だけで検討するのは危険です。
病気で働けず住宅ローンを返済できないリスクを抑えられる方法も銀行を選ぶ一つの指標にするべきです。
病気で働けなくなったらまずとるべき6つの対策
1番:住宅ローンの団信の内容を確認する。(三大疾病・八大疾病の保障が使える?)
まず最初に行うべきなのは、自分の身に起きた病気が、住宅ローンの団体信用生命保険の特約に該当するかを確認する必要があります。
仮にガンを発症した際に、三大疾病のガン特約に加入していれば、団体信用生命保険で銀行の残債が0円になります。
ローンの残債が0円になれば、家族の住まいを確保でき、自分が入院で治療に専念できますよね。
ガン初期時で、まだ働ける体で合っても三大疾病で団体信用生命保険の保険金がおりるので、すぐに銀行に診断書をもって団体信用生命保険の手続きを行って貰いましょう。
もし通常の団体信用生命保険しか加入していない場合は、残念ながら保険金が下りることはありません。
すぐに次の行動を起こしましょう。
2番:加入している医療保険をチェックする。
保険には3種類あり、生命保険・損害保険・第三の保険といわれる医療保険があります。
病気で働けなくなる病気は、加入している第三の保険を確認しましょう。ガン保険などはコレに当たります。
第三の保険で給付金などがあればすぐに申請します。
後のお話ししますが、リスケジュールを少しでも有利に進めるためには病気でも収入源がある事を証明しなければなりません。
[aside type="warning"]注意
もし余命6か月以内と宣告をされていれば、生命保険が使用できる場合があります。(リビングニーズ特約に加入が条件)
生前に受け取った保険金は非課税であり、医療費以外の事にも使用できます。
ただし余命ということで、亡くなる可能性がある以上、団体信用生命保険が下りた後に生命保険の保険金を使用しましょう。
[/aside]
3番:労災の休業補償給付を申請する。最大1年半の保険金を返済に充てる(収入の80%の保険が下りる)
休業補償給付とは、「業務上の都合や通勤時による病気やケガ」「労働することができない」「会社からお金がもらない」の3つを満たした時、休業から4日目~最大1年半までの給付金を給料の最大80%まで支給される制度です。
この制度を使用して、当面の収入を確保しなければなりません。
まだ病気で会社を辞めていない場合は、労災の休業補償給付を使用できる可能性が非常に高いです。
休業補償給付を受けるためには、まず医療機関と雇用主に給付補償給付の請求書を証明してもらわなければなりません。
書類申請には時間がかかりますので、住宅ローンの返済先が銀行から保証会社に異動される前に手続きを終わらせる必要があります。
病気になったらすぐに行っておきたい手続きです。早めに行動しましょう。
ココに注意
3つの条件に該当しても、労災をもらう前に病気で退職してしまったら、労災を受けることができません。
退職を考えていたとしても、1回目の労災の申請を在籍中に行ってから退職しましょう。
労災が受けられない場合は次の方法を使用します。
4番:労災が使えなかったら傷病手当金で最大1年半を返済に充てる(収入の66%まで)
労災の3つの条件に満たせない場合や、会社をすでに辞めてしまった場合は、健康保険の手当金「傷病手当金」を受けることができます。
傷病手当金は原則、国民健康保険組合・協会けんぽから申請する手続きなので、会社を辞めてしまった場合使用することができませんが、
「退職日から1年以上の健康保険の加入者である」「退職日まで病気が原因で連続3日以上休んでいたこと」の条件を満たした場合使用することができます。
期間は労災と同じですが、病気で休む前の給料の最大66%が給付額なので、労災に比べれば少ないです。ですがもらえないよりはマシです。
労災が使えないからといってあきらめず、傷病手当金の申請を行いましょう。
ココに注意
退職後に傷病手当金を受給していると、雇用保険による失業保険の保険金がもらえなくなります。
併用することができませんので、どちらが多くもらえるかを比較してから申請してください。
5番:銀行に返済スケジュールの相談をする(リスケを行う)超重要!
住宅ローンが払えなくなってから3か月以内に銀行にリスケの相談を行いましょう。これが超重要。
リスケ(リスケジュール)とは返済計画の変更を行うことです。
リスケジュールを行うことで、返済期限を延ばして月々の返済額を減らしたり、一定の期限の間は返済額を減らすなどの相談を行えます。
仮に3,000万円を0.6%で35年借り入れしていた場合の月々の返済額は79,208円ですが、返済年数を50年に金利を1%に上昇させたとしても63,557円と月約1.5万円は安くなります。
これが期間を延ばすパターンです。
また期限は延ばせないが、1年間は月々の返済額を半分の4万円にし、足りなくなった48万円(4×12ヵ月)のお金は3年以内に別途返済するなどの・・・
銀行によってリスケ内容は異なりますが、病気が治るまでの当面の間、住宅ローンの負担額を減らすことができます。
ただし、銀行は必ずしもリスケを行ってくれるとは限りません。
銀行がリスケを行う人は、住宅ローンを完済できる見込みのある人のみです。
リスケしても払えない人にはリスケをせずに保証会社に返済先を異動させます。
銀行にリスケしても払えない人だと思われないために、労災などの定期収入がある旨を交渉に使うために、事前に申請しておくことが大切なのです。
返済先が保証会社に異動されたらリスケは全くできなくなります。
くれぐれも滞納していることを知らんぷりして知らない間に異動されているってことだけは無いようにしましょう。
6番:競売では高く売れない!手遅れになる前に任意売却の準備
保証会社に異動になったら残念ながら家を売る選択肢しか残されておりません。
あとは高く売るか、黙って競売されるかのどちらかです。
競売では物件を安く買いたたかれます。
その結果、競売でローンの返済額に対して大きく届かなかった場合、給料も差し押さえされてしまいますので、実質「自己破産」を行わざる得ません。
売却でローンの残債を少しでも減らすためには高く売る必要があります。
その方法が任意売却です。いわゆる不動産仲介業者による売却です。
任意売却を行うためには不動産屋以外にも、保証会社(債権者)と話をする弁護士などに手続きを取る必要があるので、競売される前に早めに動きましょう。
任意売却を行えば、高く売れるだけではなく、引き渡しの時期によってはより長く家に住み続けられることができます。
つまり相手方との交渉によっては、新しい住まいを見つけるまで家に住み続けられるってことです。
競売ではそうはいきません。
まとめ:健康リスクを抑えるなら、無料で団信に特約を付けられる銀行を選ぶべき
以上6つの対策はいかがだったでしょうか?
健康リスクによる病気でローンが払えないというのは誰でも抱える問題です。
病気で住宅ローンが払えなくなったら、返済先が銀行であるうちに行動ができるかが家を守るための行動になります。
返済先が保証会社に異動になってしまったら売るしか方法はありません。
もし健康に対するリスクとして、1番目の団体信用生命保険に特約があったらどうだったでしょうか?
住宅ローンの返済もなくなり、労災や保険金などを自分の生活費・治療費に充てることができます。
住宅ローンの返済によって治療費が払えず、病気が治せなければ元もこうもありません。
大切なのは金利が安いのももちろんですが、死亡以外の団体信用生命保険に病気に関する特約を付けられるかが、住宅ローンの健康リスクを抑えるたった一つの方法です。
しかし多くの銀行は、3代疾病・8代疾病を団体信用生命保険の特約にした場合、金利が0.3%~0.5%上乗せになってしまいます。
その結果、3,000万円の団体信用生命保険に特約を付けるだけで、総額150万~200万円高くなります。年間にして約4万以上の負担です。
この費用ってめちゃくちゃもったいないと思いませんか?
住信SBI銀行では、団体信用生命保険の特約を無料で加入できるだけでなく、精神障害以外の全疾患保障が受けられる優れた銀行です。
しかも変動金利が平成30年7月現在の金利が0.4%台と優遇金利が多くもらえる銀行です。
でも知らない人っていうのは、残念ながら健康リスクによる安心感で毎年4万以上の保険料を払っているのです。
残念ですが・・・
知ると知らないだけで、総額で200万円以上も差が生じてしまいます。
これから住宅ローンを借り入れする人は、病気で住宅ローンが払えないというリスクと、住宅ローンの総支払額を踏まえて選ぶことが、将来病気で家を手放さないための最善の方法なのです。
何千万円もする商品です。メリット・デメリット・リスクを踏まえて銀行を選ぶ必要があります。
一度説明会に参加する事をお勧めします。
同じ保証額で総額10万安くする火災保険のカラクリとは?
火災保険は保険金・プランがすべて同じなら保険料がどこも一緒だと思って居ませんか?
もし同じだと思って居るのであれば、あなたの保険料は更に安くなる可能性が非常に高いです。
火災保険の仕組み上、同じ保険会社で同じ保証料・同じプランで申込をしても、申込する物件のエリアで保険料が変わるってご存じでしたでしょうか?
もし不動産会社経由で見積もりを取っていたり、火災保険を調べる時間がないって思って居る人は、知らない間に高い火災保険で契約させられるってことも・・
なぜなら火災保険の金額を決める6つの要素の内、3つは各保険会社システムの強み・弱みによって、保険料が大きく変わるのですが、不動産会社などの見積もりではそこまで深く関与して見積もりを取ることはないからです。
あなたの物件のエリア・物件の特徴を生かした割引を使用すれば、同じ保証でも総額が10万円変わる事も珍しくありません。
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