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繰り上げ返済と頭金多めはどっちが得?住宅ローンの総額を安くする方法

投稿日:2018年7月22日 更新日:

突然ですが、住宅ローンの借り入れする際に、頭金を多めに出すか、繰り上げ返済を多めに行ったほうが得なのか知りたくないですか?

自己資金をたくさんお持ちの方や、貯金を切り崩して頭金にすべきか悩まれているかと思います。

頭金を多めに出せば、住宅ローンの借入額も減り、月々の発生する利息も少なくなることで総額が安くなります。

一方で、繰り上げ返済を行えば、元金分だけの返済になるので、当初の返済計画よりも早い期間になりますので、利息を払う期間が減ります。

繰り上げ返済と頭金多めは一体どっちのほうがお得なのでしょうか?

同じ金額・同じ住宅資金を使うのであれば、総額が安くなる支払い計画をしたいはず・・

今回は単純な総額面・住宅ローン控除なども含めた税金面で頭金多めVS繰り上げ返済を徹底比較していきます。

[aside type="warning"]注意

今回お伝えする繰り上げ返済は、期間短縮型のみになります。

返済額軽減型では同様の効果は得られないのでご注意ください。

[/aside]

 

頭金を出さず繰り上げ返済を行うのと、頭金を出して少なく借りるのはどっちが得?

 

頭金VS繰上げ返済を比較する上で、下記の2点の視点で比較をしてきます。

[box class="glay_box" title="繰り上げ返済を行うのと、頭金を出して少なく借りるのはどっちが得"]

☑支払い総額で比較検討(税優遇なし)

☑税優遇措置を含めて総額比較(住宅ローン控除を含める)

[/box]

 

支払い総額で比較検討

まずは単純に繰り上げ返済と、頭金を入れた場合の総支払額の比較をしてみます。

今回の計算は非常に複雑なため、下記の計算は引用とさせていただきます。

試算条件

  • 物件価格:3500万円
  • 貯金:500万円

※今回は諸費用は無視する。

ケース1

貯金500万円をすべて頭金にして、3000万円の借入で住宅ローンを組む

ケース2

貯金500万円のうち100万円だけを頭金にして、3400万円の住宅ローンを組む。残った貯金の400万を毎月2万円ずつ期間短縮型の繰り上げ返済に回す

ケース3

貯金500万円で頭金は払わずに、3500万円の住宅ローンを組む。残った貯金の500万を毎月2万円ずつ期間短縮型の繰り上げ返済に回す

試算結果

プランケース1ケース2ケース3
物件価格3500万円3500万円3500万円
ケース500万円を頭金にする100万円を頭金にして400万円を月2万円ずつ期間短縮型の繰り上げ返済頭金をなしにして500万円を月2万円ずつ期間短縮型の繰り上げ返済
借入額3000万円3400万円3500万円
返済期間35年30年7ヶ月29年9ヶ月
借入額30,000,00034,000,00035,000,000
繰り上げ返済がないときの毎月の返済額84,68695,97798,800
利息5,567,7955,207,7865,268,406
支払合計35,567,79539,207,78640,268,406
頭金5,000,000 1,000,0000
頭金込支払合計40,567,79540,207,78640,268,406

出典:http://xn--hekm0a443zu0m.xyz/hikaku/atamakinhensaikensyo/

 

結果、100万円だけ頭金を入れて、残りの400万円を毎月2万円の繰り上げ返済を行うパターン2のほうが安くなりましたね。

繰り上げ返済を200回行った計算に約17年間にわたり、2万円払っていたことになります。

つまり毎月約115,000円を払っていたことになりますが、2万円は利息に含まれず、元金が減っていくので、当初の返済計画が毎月2万円分ほど短くなっていきます。

結果35年ローンが30年と7ヵ月なので4年と5ヵ月短くなったことになります。

頭金0円のパターン3とは誤差レベル6万ぐらいですが、頭金MAXのパターン1とは約36万も総額が変わります。

同じ500万円の自己資金を頭金に使うより、繰り上げ返済で500万円を使う方が、35年後には36万円も変わるのです。つまり年1万円得してます。

住宅ローンは不思議かもしれませんが、利息は元金を減らすのも利息を減らす1つの手段ですが、利息がかかる期間を短くすることが一番の利息軽減(総額が安くなる)なるのです。

つまり頭金を全額出すのではなく、繰り上げ返済を毎月行ったほうが得ってことになります。

 

税優遇措置を含めて総額比較(住宅ローン控除を含める)

上記では単純に総額で計算したものになります。

しかし実際に住宅ローンを組まれる多くの方は、住宅ローン控除を使用し所得税・住民税を最大住宅ローンの残高1%の還付を受けております。

還付金を踏まえて住宅ローンの総額を算出したら、頭金を多めに出すのと、繰り上げ返済を行うのはどっちが得なのでしょうか?

下記にて計算してみます。

[aside type="warning"]注意

今回は計算がわかりやすくするために、諸経費無し、住宅ローンはローンの残高1%を10年間受け取れる前提で計算します。

住宅ローン控除の残高を計算する上でコチラを使います。

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[aside]物件価格3000万円の物件に頭金500万円入れた場合と、10年後に500万円を一気に繰り上げ返済したときの比較

※前提条件:借入期間35年 年0.6%の変動金利で借り入れしたとする

ケース1:頭金500万円を入れた場合

借入額2,500万円の場合、総支払額が27,723,034円、住宅ローン減税は213.5万円(千円以下は切り捨て)

27,723,034円ー213.5万円=25,588,034円(総額)

ケース2:頭金0円、10年後500万円の繰り上げ返済後場合

借入額3,000万円、住宅ローン減税256万円(千円以下は切り捨て)、支払総額が33,267,640円-(500万円+約706,222円(繰り上げ返済時の軽減利息))

33,267,640円-(500万+256万+706,222円)=25,001,418円(総額)

[/aside]

住宅ローン控除を使用した場合は、最初に頭金500万円入れるよりも、住宅ローン控除が終わってから500万円入れたほうが、約56万円も総額が安いことがわかります。

総額・税優遇措置の住宅ローン控除面で比べても、最初に頭金を一気に入れるよりも、繰り上げ返済を上手に使ったほうが安くなるのです。

[box class="glay_box" title="住宅ローン控除の申請方法を解説"]

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繰上げ返済を利用せず頭金を多く出すメリット

 

繰り上げ返済のほうが総額が安くなるという話をしましたが、頭金を多く出すメリットも存在します。

[box class="blue_box" title="頭金を多く出す2つのメリット"]

☑ローン審査で有利になる。(審査が通りやすい)

☑頭金で物件価格の2割を出すと、金利優遇がもらえる。

[/box]

頭金を出すとローン審査が有利になります。

繰り上げ返済と頭金同じ額を持っていたとしても、繰り上げ返済で使用するお金は、本当にローンに使用する資金かがわかりません。

繰り上げ返済資金は、銀行からしてみればどうでもいいお金です。よって審査には含まれません。

 

頭金を出す一番のメリットは、物件価格に対して借り入れローンの割合が少ないと、通常の優遇金利より0.1%程度安くなる特別金利を適用してくれます。

フラット35のARUHIでは、フラットの借入額に対して頭金1割以上を所有していれば、スーパーフラットが使用することができ、通常のフラットよりもマイナス0.1%の金利を使用することができます。

いくら繰り上げ返済で資金を所有していても、金利優遇が受けられません。

[box class="glay_box" title="新築貧乏にならないように残しておきたい貯金額はいくら?"]

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頭金を使い繰り上げ返済を多く行うメリット

 

一方頭金を入れず繰り上げ返済を行うメリットは2つ

[box class="blue_box" title="繰り上げ返済を行うメリット"]

☑期間が短くなることで総支払額が安くなる。

☑現金を所有しているので、生活に応じて返済ペースを変えることができる。

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返済期間が短くなることで総支払額が少なくなるのは上記の例のとおりです。

また繰り上げ返済の最大のメリットは、現金を使用するタイミングを自由に決められることです。

教育費にかかると思った時は、繰り上げ返済資金を教育費に使用することもできる上、返済したいときは一気に繰り上げを行うことができます。

頭金と違って使い方が自由なのです。

その結果、上記の例で、住宅ローン控除を最大限に受け取ってからの繰り上げ返済は頭金を使うよりも約56万円も安くなったのです。

 

繰り上げ返済はインターネットで行うのが常識!銀行で手続きすると事務手数料がかかる。

毎月2万円の繰り上げ返済を行う、上記の例では注意しなければならないのが繰り上げ返済時に必要な手数料になります。

多くの銀行は銀行で繰り上げ返済の手続きを行うと、たった2万の繰り上げ返済を行うために手数料で3,000円~5,000円取られてしまうあります。

毎月5,000円取られていたら1年で6万円の事務手数料がかかってしまいます。これは避けなければなりません。

 

現在多くの銀行ではインターネットでの繰り上げ返済を行うことができます。

インターネットの繰り上げ返済は銀行によっては手数料が無料で行える上(回数制限あり)、銀行に行く手間も省けます。

上記のように毎月繰り上げ返済を行う方法で返済する場合は、インターネットでの繰り上げ返済の手数料を確認しておきましょう。

 

銀行の手数料・繰り上げ返済可能返済額はいくらから?

 

銀行によっては、繰り上げ返済可能額が10万からという銀行もあれば、1円~、100万円~という銀行があります。

繰り上げ返済を毎月に行う方が、繰り上げ返済可能額は100万円からだったら、当初の希望の返済計画が台無しです。

繰り上げ返済ができなかったってことが無いようにしましょうね。

ちなみにフラット35の繰り上げ返済可能額は10万~になっております。

 

まとめ

 

[box class="glay_box" title="繰り上げ返済と頭金多めはどっちが得?住宅ローンの総額を安くする方法"]

☑頭金多めと繰り上げ返済はどっちが得かというと繰り上げ返済に軍配が上がる。(借り入れ期間を短くすることが利息を何よりも安くする秘訣)

☑住宅ローンの総額を安くする方法は「頭金を使うより毎月少額の繰り上げ返済を行う」「住宅ローンの残高をあえて増やし、10年間住宅ローン控除を最大限に受け取ってからの繰り上げ返済」の2つ

☑繰り上げ返済は銀行で行うと事務手数料がとられるのでNG!繰り上げ返済を多用するのであれば、借り入れ予定のインターネットでの繰り上げ返済の条件を要チェック!

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[voice icon="https://xn--m9jq034wlmltzdpwf98c3t1dybzb.com/wp-content/uploads/2018/04/akidaisama.jpg" name="元住宅営業マンの秋月" type="l"]

同じ住宅資金でも使い方1つで、総額が30万~50万程度変わってしまうのです。

頭金2割入れなきゃダメ時代は終わりました。それはバブル時代の20年前の理論です。

不動産屋はローン審査を1%でも通りやすくするために頭金を入れたほうがいい!とアドバイスする為、借入額を減らしたいお客様も何も知らずに頭金を入れて借り入れをしようとします。

それはもったいない。

低金利になった今、住宅資金の本当の使い方をこの記事をきっかけに知ってもらえたら嬉しいです。

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[box class="glay_box" title="住宅ローンの永遠のテーマ!変動金利と固定金利はどっちがお得?"]

住宅ローンの変動金利と固定金利のどっちが得?FPが3つの視点で解説

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住宅は一生懸命値引きするのに、なぜ住宅ローンにはこだわらないのでしょうか?

建売住宅・注文住宅問わずほぼすべての人が値引き交渉するのに、

なぜ住宅ローンに関して、最も良い条件にこだわらないのでしょうか?

「忙しいからローンは不動産屋に任せる」

「審査が難しいし、厳しい?」

「不動産屋が通らないって言うから?」

住宅ローンの金利が0.1%違う、保証料の条件によって総額が何十万も変わってしまいます。

これらの理由で銀行を比較しないのは非常に勿体と思いませんか?

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