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土地購入のポイント

保留地は土地無し客にお勧め?穴場物件のメリット・デメリット8選とは

投稿日:2018年8月9日 更新日:

「注文住宅を建てたいけど良い立地の土地が見つからない」

「良い土地はあるけど高すぎて買えない。」

「住環境がよくて安い建売を探している!」

 

これらの悩みでなかなか住宅購入が進まない人に、是非オススメしたいのが保留地の物件です。

保留地を一言でいうと、区画整理事業に使う資金を調達するために売り出しする土地の事を言います

つまり保留地は、区画整理事業に定められたエリアでしか販売されません。(駅近物件は出ないのがデメリットの1つ。)

 

区画整理を行っているエリアなので、ライフライン・土地の形状・道路、区画の整備などがあらかた終わっている住環境の良いエリアなのです。

そして保留地は、通常で販売されている土地と殆ど遜色もないのに土地価格が安く設定されているので、予算がない人でも住環境の良い土地が手に入ります。

今回は土地が見つからないと悩んでいる人向けに、保留地の9個のメリット・デメリットをご紹介させていただきます。

 

保留地の4つのメリット

 

ココがポイント

☑土地価格が安いが相場より安い

☑区画整理内の為、住環境良好な場所が多く、ライフラインも整備されたばかりのところが多い

☑購入時の諸経費が安い

☑購入方法によっては仲介手数料が不要になる。

1つずつ解説していきます。

 

・土地価格が安いが相場より安い

 

保留地は土地区画整理事業の施工者や市役所が所有していることが殆どで、不動産屋が所有していることは殆どありません。

役所が保留地を売り出ししているかは、役所のホームページを見れば分かります。例えばさいたま市の保留地販売はこのようになってます。

ここで気になる土地情報があれば、チェックしてみましょう。物件概要と販売時期が載っておりますので、実際に見に行ってみるのも有りです。

市役所などが保留地を売却する際は、入札形式になるのが一般的です。

最低落札価格が実勢価格(市場価格の相場)ではなく、路線価ベースで決定されます。

路線価は実勢価格の80%程度になりますから、もし、最低落札価格で購入する事ができれば、単純に2割引きで一般の土地と変わらない土地を手にすることができるのです。

1,000万円の土地を800万円で購入できるわけですからかなり大きいわけです。

 

当然ライバルがいれば、最低落札価格では購入ができませんが、場所によっては入札者1という事もありますので、最低落札価格に達すれば安く購入ができるわけです。(この辺は駆け引きです。)

 

・区画整理内の為、住環境良好な場所が多く、ライフラインも整備されたばかりのところが多い

 

昔はごちゃごちゃしていた街並みも、区画整理を行う事で、土地や道路・ライフラインも整備されます。

更には仮換地処分時に余った土地に公共機関・サービス(公園・小学校)など、新しい施設ができるわけです。

区画整理が終わっていないエリアの土地を購入すると、家と家の間のスペースが全くないなんて事も良くある話です。住環境は良く、通勤面よりも子供をのびのび育てたいと考えている人にこそ区画整理中の保留地物件がオススメしたいです。

 

・購入時の諸経費が安い(土地の登記費用がほぼ0の為)

 

保留地を購入時は所有権移転登記おろか、抵当権設定登記も一切行えません。なぜなら保留地は登記ができないから。

保留地の所有権を証明する為に、土地区画整理事業から保留地証明書が渡され、保留地証明書が所有権の代わりになります。

もちろんコレはデメリットになるのですが、とにかく住宅購入時に諸経費がない人に取ってはメリットになる部分もあります。

実際、登記費用を行わない事で25万円~40万円ほど諸経費が安くなります。

 

100万円は諸経費で出せる人が140万円の諸経費がかかる場合、諸経費ローンを組む事で金利優遇が減ってしまう残念なパターンもありますが、コレが保留地だったら登記費用40万円分が浮き、諸経費が自己資金で支払えるようになります。

結果、物件のフルローンだけなので金利優遇も減らずに済みます。

[aside type="warning"]注意

区画整理事業が終われば(換地処分)、登記ができるようになり所有権移転登記、ローンが残っていれば抵当権設定を行う事になります。

[/aside]

 

・購入方法によっては仲介手数料が不要になる。

 

保留地の主な購入方法は、役所・土地区画整理事業からの購入になるため、仲介会社が間に入ることはありません。そのため仲介手数料が不要になります。

これも大きなメリットな訳です。ただし個人間売買になりますので、この辺が要注意ですね。(不動産素人の人に取っては敷居が高い・・)

もちろん不動産屋は所有している保留地をほかの不動産屋から紹介して購入すれば、仲介手数料は発生しますが、不動産屋が取引をフォローしてくれますので、安心としては良いかもしれません。

保留地売買は市役所などが売主のため、不動産屋を間に入れないため取引に敷居の高さが感じられると思います。

しかし!だからこそ、ライバルも少なく、良い土地情報を購入することができる訳なんです。

みんなと同じ視点で探していたら高い物件か物件が見つからないと陥るのオチです。

 

保留地の4つのデメリット(ほとんど対策可能)

 

ココがダメ

☑所有権移転登記ができない。抵当権が設定できないので住宅ローンに制限が生じる

☑区画整理事業は住宅街で行われるので駅が遠くなりがち

☑換地処分時に保留地の所有権の登記・抵当権の設定費用がかかる。

☑換地処分後の確定測量時に土地が増えていれば清算金を払う必要がある。

1つずつ解説していきます。

 

・所有権移転登記ができない。抵当権が設定できないので住宅ローンに制限が生じる

 

保留地は所有権移転登記はおろか抵当権設定もできません。

抵当権設定が行えないことで、使用できる住宅ローンに制限が生じます。保留地の最大のデメリットになるかなと・・・

住環境の良い土地が安く購入できる理由にはやっぱりこれくらいのデメリットはつきものです。

抵当権設定ができないことの住宅ローンの制限は、複数社の住宅ローン一括審査で、最安値の銀行が探せるので解決できます。

 

保留地は銀行にとってリスクのある土地なので、住宅ローンで使用する総額は銀行によって100万円ぐらいは変わってくるでしょう。

保留地の物件を購入するなら必ずこの記事を読んでください。ってぐらい下記の記事はオススメです。

[box class="glay_box" title="保留地の物件で最安で借入れできる銀行とは?"]

銀行によって保留地は住宅ローンが通らない?審査基準と攻略法とは

[/box]

 

・区画整理事業は住宅街で行われるので駅が遠くなりがち

 

区画整理を行う土地の多くは、駅から遠く利便性が良くないエリアで行われがちです。

現に市役所の保留地の公売情報を見ると、やはり駅から最低でも20分は離れた物件が多いです。

区画整理の性格上、駅などのすでに開発されたエリアではなく、まだ未発達のところに行われる事業なので、駅から遠くなるのは仕方ありません。

ただそのおかげで保留地付近に高い建物が建つこともないので、日当たりが良く、住環境の良い土地が、安く購入できるというメリットがあります。

 

通勤面重視の方は保留地の物件はNGでしょう。

 

・換地処分時に保留地の所有権の登記・抵当権の設定費用がかかる。

 

保留地は購入時に登記できないので、購入時には所有権移転登記・抵当権設定費用はかかりませんが!

換地処分後(区画整理終了)後の登記ができるタイミングになったら、所有権移転登記及び抵当権設定登記を行う費用がかかります。

住宅ローンが換地処分前に完済していれば抵当権設定登記の費用はかかりませんが、所有権移転登記は必ず行う必要があるので、購入時に払わなかったお金は区画整理終了後に支払う形になります。

[box class="glay_box" title="保留地の所有権移転登記はいくら?"]

保留地の登記費用はいつ払う?登記の流れと登録免許税の計算方法とは

[/box]

 

・換地処分後の確定測量時に土地が増えていれば清算金を払う必要がある。減っていればお金が貰える(殆ど無いかと・・)

 

コレは殆ど無いかと思いますが、念のため。

契約したときの土地面積と、換地処分後(区画整理終了後)に行う、確定測量(隣地・市役所と土地境界を決定してから行う測定)によって土地面積が契約時より増えていれば、契約時に設定した清算金を払う必要があります。

 

例えば120㎡で購入し、清算金1㎡5万として契約した場合、何十年後に確定測量を行ったら時に1㎡増えてしまったら、清算金5万円を土地区画整理事業を払う必要があります。

逆に1㎡減っていたら土地区画整理事業から5万円を貰えます。

実際に、保留地の多くは売却する前に測量が終わっているので、大幅にずれ込むことは考えづらいです。逆に土地が減ればいいお小遣いになります。

対策としては、清算金の金額を確認しておくことぐらいでしょうかね。

 

土地なし客に保留地をお勧めする理由は、土地価格が安く、整形地・住環境良好で、不動産業者と唯一同じ立場で検討できるから

 

私が保留地の物件をオススメする最大の理由は、不動産業者と同じ立場で土地を検討することができるからです。👈こんなことってあり得ないですよ。

公売を知る方法・購入条件・必要書類などはすべて同じです。

役所は不動産屋だからって安く売るって事はしません。

しかし、通常の土地だったら、一般客が全く知らない・市場に出る前に不動産会社同士で取引されるので、良い土地を求めている土地無し客が勝負できる場所ではありません。

 

土地無し客が市場の土地を購入するとなると、未公開時に不動産業者が買い取らなかった条件の悪い(土地価格が高い・立地が悪い・字型がわるい)などの理由がある物件からしか選べません。

今まで土地が見つからない・・・って悩んでいる人は必然的な結果です。

土地が見つからないと言う人は、新しい視点として保留地を検討してみてはいかがでしょうか?

下記にて不動産屋がSUUMOなどに頼らず土地を探す方法をご紹介しております。良かったらチェックしてみてください。

 

まとめ

 

ココがポイント

☑保留地のメリットは「安く購入できる」「住環境の良い物件」「購入時の諸経費が安い」「購入方法によっては仲介手数料が不要」の4つ

☑保留地のデメリットは「住宅ローンに制限がある」「駅が遠い物件が多い」「換地処分後に登記費用がかかる」「清算金が発生する可能性がある」

☑保留地だけは、不動産業者及び一般消費者の一個人で同じ条件で検討することができる。土地無し客に取っては保留地が1つのベストな視点。

購入方法が入札なので、敷居が高いのは間違いありません。

ただ敷居が高いからこそライバルが少なく安く購入ができる秘訣でもありますので1つの選択肢として、まずは欲しい立地の役所のホームページで保留地情報を探してみてはいかがでしょうか?

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